[2008 Venice] 金獅子賞はD・アロノフスキー監督作へ!
金獅子賞受賞の「The Wrestler」
3本の日本映画の参戦で沸いた第65回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門。ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース審査員長らが金獅子賞に選んだのは、ダーレン・アロノフスキー監督によるアメリカ映画「The Wrestler」だった。本作は、地方の興行で食いつなぐ落ち目のレスラーの悲哀を描いたドラマ。かつてのスター、ミッキー・ロークの体当たり演技が大きな評判を呼んでいた。アロノフスキーは、評価の割れた前作「ファウンテン」に続くヴェネチア参戦で大魚をゲット。次回作には、レスラーに続きボクサーの半生を描いた「The Fighter」がスタンバイしている。
監督賞にあたる銀獅子賞にはロシアのアレクセイ・ジャーマン・Jr.(Paper Soldeir)が選ばれた。本作は、旧ソ連による人類初の有人宇宙飛行の影に隠されたある悲劇を描くドラマ。また、審査員特別賞およびオゼッラ賞(脚本)には、エチオピアから出品の「Teza」が選ばれた。独裁政権下のエチオピアで、ある医師が直面する悲しい現実とは。ドキュメンタリー映画出身のヘイレ・ジェリマ監督による力作だ。
男優賞はイタリアのシルヴィオ・オルランド(Il Papa di Giovanna)、女優賞はフランスのドミニク・ブラン(The Other One)がそれぞれ受賞した。
アメリカ映画が最高賞を受賞したことで、アカデミー賞への大きな影響が予想されるが、受賞した「The Wrestler」の作品賞、監督賞、主演男優賞(ミッキー・ローク)は当然有力視されることになる。中でもロークの主演男優賞には大きな期待がかかる。他、「The Burning Plain」で新人賞に選ばれたジェニファー・ローレンスにも注目。賞を逃したとはいえ、評価の高かった「Rachel Getting Married」あたりはアカデミー賞戦線で再度注目を集めそうだ。
■金獅子賞
「The Wrestler」(ダーレン・アロノフスキー監督)
■銀獅子賞(監督賞)
アレクセイ・ジャーマン・Jr.(Paper Soldier)
■審査員特別賞
Teza(監督:ヘイレ・ゲリマ/エチオピア・ドイツ・フランス)
■男優賞
シルヴィオ・オルランド(Il Papa di Giovanna)
■女優賞
ドミニク・ブラン(The Other One)
■マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞)
ジェニファー・ローレンス(The Burning Plain)
■オゼッラ賞(脚本)
Teza(監督:ヘイレ・ゲリマ/エチオピア・ドイツ・フランス)
■オゼッラ賞(撮影)
Paper Soldier(監督:アレクセイ・ジャーマン・Jr./ロシア)
■特別獅子賞
ヴェルナー・シュローター(Nuit de Chien)