【全米ボックスオフィス 2010年4/30~5/2】 フレディ・イズ・バック!2本のサイテー映画が市場を席捲!
木曜の深夜興行と金曜の初日興行で合わせて1580万ドルを売り上げる大ヒットスタートを切った「エルム街の悪夢」リメイク版だったが、その後の土日興行で大きく数字を落とし、週末3日間の興行収入は結局3220万ドルにとどまった。初日の数字から、ホラー映画としては最大のオープニング記録だった「13日の金曜日」リメイク版の4000万ドルを超えてくるのでは!?と期待されていただけに、この数字は失望を持って迎えられている。
「エルム街の悪夢」シリーズは、ホラー映画界の巨匠ウェス・クレイヴンにより1984年に生み出された人気シリーズで、88年に公開された第4作では、後に「ダイ・ハード2」の監督に大抜擢されるレニー・ハーリンがメガホンをとり、シリーズ最高となる4900万ドルの興収を記録。翌年公開された第5作が大コケしてしばしフレディの姿はスクリーンから消えていたが、03年に「フレディVSジェイソン」で復活を果たすと、総興収8200万ドルのヒットを記録した。
そして今回、フレディ役にオスカー候補俳優ジャッキー・アール・ヘイリーを迎え、新たに再構築されたエルム街の悲劇は、初日こそ映画ファンの興味を惹き付けたものの、その後は作品のツマラなさがクチコミで急速に広まると、土曜(1000万ドル)→日曜(580万ドル)と右肩下がりで興収を減らしていく結果となってしまった。「13日の金曜日」もオープニングで総興収の60%近くを稼いでいるが、「エルム街の悪夢」は今後それ以上の下降線を描くのは間違いなく、最終的には5000万ドル付近の商いになりそうだ。
「トワイライト」シリーズで大ヒットを記録し、「ハート・ロッカー」でアカデミー賞を受賞するなど波に乗っているサミット・エンタテインメント配給による「Furry Vengeance」が2997館で公開され、わずか650万ドルしか売り上げられない大コケスタートとなっている。
かつてのBoxOfficeスター、ブレンダン・フレイザー主演のファミリー向けコメディーは、映画ファン、批評家からかつてないほどの酷評と罵声を浴びせられており、このところ失敗作続きのフレイザーのキャリアにとって致命傷となりかねないほどの大失敗。来年のラジー賞の最有力候補として記憶されそうだが、こうなったらフレイザーには今年のサンドラ・ブロックにならってラジー賞授賞式に出席してもらい、開き直ったところを見せてもらいたいものだ。ちなみに来年のラジー賞は創設以来初めてTV中継されることが決まっている。
さて来週からいよいよサマーシーズン興行に突入。開幕を告げるのは日本以外では大人気の「アイアンマン」第2弾で、最初の週末の売上げは1億4000万ドル付近と予想されている。アーリーレビューによると作品のクオリティは1作目に及ばないとの評価だが、興行的には大成功間違いなしで、今年のサマーシーズンもポール・トゥ・ウィンとなりそうな気配だ。
TW | LW | Title | 配給 | Weekend | 劇場数 | Total | 週 |
1 |
N
|
エルム街の悪夢 | WB (NL) |
$32,205,000
|
3,332
|
$32,205,000
|
1
|
2 |
1
|
ヒックとドラゴン | P/DW |
$10,825,000
|
3,426
|
$192,385,000
|
6
|
3 |
3
|
Date Night | Fox |
$7,600,000
|
3,093
|
$73,627,000
|
4
|
4 |
2
|
The Back-Up Plan | CBS |
$7,240,000
|
3,280
|
$22,950,000
|
2
|
5 |
N
|
Furry Vengeance | Sum. |
$6,500,000
|
2,997
|
$6,500,000
|
1
|
6 |
4
|
The Losers | WB |
$6,000,000
|
2,936
|
$18,125,000
|
2
|
7 |
6
|
タイタンの戦い | WB |
$5,980,000
|
2,737
|
$154,036,000
|
5
|
8 |
5
|
Kick-Ass | LGF |
$4,450,000
|
2,542
|
$42,160,000
|
3
|
9 |
7
|
Death at a Funeral | SGem |
$4,000,000
|
2,271
|
$34,777,000
|
3
|
10 |
8
|
オーシャンズ | BV |
$2,600,000
|
1,210
|
$13,500,000
|
2
|