ゴールデン・グローブ賞は「キャロル」が作品賞ほか4部門5賞で最多ノミネート!坂本龍一が3度目の作曲賞受賞を狙う。
50年代ニューヨークを舞台に女性同士の恋物語を描いた「キャロル」が作品賞ほか5部門で最多ノミネート。ドラマ部門主演女優賞にケイト・ブランシェット&ルーニー・マーラがW候補になるなど主要部門で強さを見せた。それに続いたのが昨年のオスカー受賞者アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作「レヴェナント:蘇えりし者」の4部門。今年こそ悲願のオスカー受賞を期待されるレオナルド・ディカプリオも順当にノミネートを果たした。複数部門での候補を有力視されていた「ブリッジ・オブ・スパイ」と「スティーブ・ジョブズ」はともに作品賞部門で落選。タランティーノ新作「ヘイトフル・エイト」も作品賞候補を逃した。
主演男優部門では先に発表されたアメリカ俳優組合賞に続き、ブライアン・クランストン(Trumbo)が下馬評を覆すノミネート。このまま本番のノミネートも勝ち取りそうな勢いだ。一方で割を食ったのはマイケル・ケイン(Youth)、マイケル・B・ジョーダン(クリード チャンプを継ぐ男)等。コメディ・ミュージカル部門では「マネー・ショート 華麗なる大逆転」からクリスチャン・ベールとスティーヴ・カレルが候補入り。アル・パチーノ(Dearダニー 君へのうた)が92年の「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」以来23年ぶりとなるノミネートを勝ち取った。
主演女優部門は有力どころが順当にノミネートを獲得。本番ではルーニー・マーラ(キャロル)が助演部門で多くの得票を集めることになれば、代わりにジェニファー・ローレンス(Joy)が浮上する流れになりそうだ。
助演男優部門ではアメリカ俳優組合賞でまさかの落選に泣いたシルベスター・スタローン(クリード チャンプを継ぐ男)が堂々のノミネート。ここで受賞を果たすようなら本番も面白い存在になりそうだ。伏兵マイケル・シャノン(ドリーム ホーム/99%を操る男たち)はアメリカ俳優組合賞に続いてのIN。この勢いなら本番でのノミネートも十分にあるだろう。
助演女優部門も順当な結果に。アメリカ俳優組合賞では無視されたジェニファー・ジェーソン・リー(ヘイトフル・エイト)がノミネートされ、本番に弾みをつけた。アリシア・ヴィキャンデル(Ex Machina)は主演女優賞(リリーのすべて)とのWノミネート。「コードネーム U.N.C.L.E.」でも奔放な魅力を振りまいており、2015年に最も輝いた女優と言えそうだ。
作曲賞部門では坂本龍一(レヴェナント:蘇えりし者)が通算3度目のノミネート。過去、「ラストエンペラー」(87年)、「シェルタリング・スカイ」(90年)で2度ノミネートされ、どちらも受賞を果たしている。3度目の受賞も十分にありそうだ。
■ 作品賞(ドラマ部門)
キャロル
マッド・マックス/怒りのデス・ロード
レヴェナント:蘇えりし者
Room
Spotlight
■ 作品賞(コメディ/ミュージカル部門)
マネー・ショート 華麗なる大逆転
Joy
オデッセイ
Spy
Trainwreck
■ 監督賞
トッド・ヘインズ(キャロル)
アレハンドロ・G・イニャリトゥ(レヴェナント:蘇えりし者)
トーマス・マッカーシー(Spotlight)
ジョージ・ミラー(マッド・マックス/怒りのデス・ロード)
リドリー・スコット(オデッセイ)
■ 主演男優賞(ドラマ部門)
ブライアン・クランストン(Trumbo)
レオナルド・ディカプリオ(レヴェナント:蘇えりし者)
マイケル・ファスベンダー(スティーブ・ジョブズ)
エディ・レッドメイン(リリーのすべて)
ウィル・スミス(Concussion)
■ 主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)
クリスチャン・ベール(マネー・ショート 華麗なる大逆転)
スティーヴ・カレル(マネー・ショート 華麗なる大逆転)
マット・デイモン(オデッセイ)
アル・パチーノ(Dearダニー 君へのうた)
マーク・ラファロ(Infinitely Polar Bear)
■ 主演女優賞(ドラマ部門)
ケイト・ブランシェット(キャロル)
ブリー・ラーソン(Room)
ルーニー・マーラ(キャロル)
シアーシャ・ローナン(Brooklyn)
アリシア・ヴィキャンデル(リリーのすべて)
■ 主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)
ジェニファー・ローレンス(Joy)
メリッサ・マッカーシー(Spy)
エイミー・シューマー(Trainwreck)
マギー・スミス(The Lady in the Van)
リリー・トムリン(Grandma)
■ 助演男優賞
ポール・ダノ(ラブ&マーシー 終わらないメロディー)
イドリス・エルバ(ビースト・オブ・ノー・ネイション)
マーク・ライランス(ブリッジ・オブ・スパイ)
マイケル・シャノン(ドリーム ホーム/99%を操る男たち)
シルベスター・スタローン(クリード チャンプを継ぐ男)
■ 助演女優賞
ジェーン・フォンダ(Youth)
ジェニファー・ジェイソン・リー(ヘイトフル・エイト)
ヘレン・ミレン(Trumbo)
アリシア・ヴィキャンデル(Ex Machina)
ケイト・ウィンスレット(スティーブ・ジョブズ)
■ 脚本賞
アダム・マッケイ、チャールズ・ランドルフ(マネー・ショート 華麗なる大逆転)
クエンティン・タランティーノ(ヘイトフル・エイト)
エマ・ドノヒュー(Room)
ジョン・シンガー、トーマス・マッカーシー(Spotlight)
アーロン・ソーキン(スティーブ・ジョブズ)
■ 作曲賞
カーター・バーウェル(キャロル)
アレクサンドル・デスプラ(リリーのすべて)
エンニオ・モリコーネ(ヘイトフル・エイト)
坂本龍一他(レヴェナント:蘇えりし者)
ダニエル・ペンバートン(スティーブ・ジョブズ)
■ 主題歌賞
“Love Me Like You Do”(フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)
“One Kind Of Love”(ラブ&マーシー 終わらないメロディー)
“See You Again”(ワイルド・スピード SKY MISSION)
“Simple Song #3″(Youth)
“Writing’s On The Wall”(007/スペクター)
■ アニメーション映画賞
Anomalisa
アーロと少年
インサイド・ヘッド
I LOVE スヌーピー/THE PEANUTS MOVIE
ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム
■ 外国語映画賞
The Brand New Testament(ルクセンブルク)
The Club(チリ)
The Fencer(フィンランド、ドイツ、エストニア)
Mustang(フランス)
サウルの息子(ハンガリー)