その3 : 短編アニメーション部門で日本の加藤久仁生が受賞! |
■ ジャック・ブラック&ジェニファー・アニストンがアニメ部門を発表

「カンフー・パンダ」落選で吼えるJ・ブラック |
ジャック・ブラック&ジェニファー・アニストンがプレゼンターとして登場、アニメーション部門の受賞者を発表する。
唐突に「アニメのほうが稼げるよ」と切り出すブラックをアニストンが不思議そうに見つめる。「どうやって?」という問いに、「年1本ドリームワークスの仕事をして、ギャラをオスカー予想でピクサーに賭ければいい」と答えるブラック。これには会場にいたジェフリー・カッツェンバーグも苦笑い。
2008年に公開されたアニメ映画のトリビュート映像。「ウォーリー」「カンフーパンダ」「ホートン」「マダガスカル2」「スター・ウォーズ クローン戦争」「ボルト」など。
長編アニメーション映画賞発表。
アニストンが読み上げたのは大方の予想通り「ウォーリー」。ジャック・ブラックが悔しそうに雄たけびを上げる。アンドリュー・スタントン監督が壇上へ。
「すべての物に魅了される主人公との時間は感動的なものでした。」とスピーチした後、ジョン・ラセターやスティーヴ・ジョブスらに感謝。そしてこんなひとにも。「20年前、『ハロー・ドーリー』で役をくれた演劇の先生、ありがとう。あれがクリエイティブの原点です」。ウォーリーが劇中で見る映画の出典が明かされた。
■ 短編アニメーション部門で日本の加藤久仁生が受賞!

見事快挙達成の加藤久仁生監督 |
再びジャック&アニストン。短編アニメーション映画賞の発表。
アニストン「時間が短いと作るのも簡単だって言うひとがいるけど、それは間違い」
ジャック「同感だね。時間が短いとパンダのアピールタイムも短くなる」
アニストン「自分の出演作以外興味ないの?」
ジャック「ないね。みんな自分の出演作以外は見ないだろ?」場内笑い。ただしスティーヴ・マーティン&ティナ・フェイほどの支持は得られなかったようだ。
ジャック・ブラックが日本の加藤久仁生監督の名前を読み上げる!(クニオ・ケイトー!) ピクサー作品を破っての堂々の受賞だ。加藤監督、これ以上ないというくらい緊張した面持ちで、震えた声でスピーチする。「サンキュー、マイ・ペンシル。サンキュー、アニメーション……」そして最後に自らの所属する製作会社ロボットにひっかけて「どうもありがとう、Mr.ロボット」とやって会場の笑いを誘う。STYXのヒット曲「Mr.ROBOTO」の有名な歌詞が出典になっており、加藤監督のスピーチ後、一時この“DOMO ARIGATO Mr.ROBOTO”がGoogle.comで検索ワード1位になったそうだ。アカデミー賞の影響力恐るべし。ともかく加藤監督、笑いがとれて一安心!
■ “ボンド”&“キャリー”がプレゼンター共演!
ダニエル・クレイグ&サラ・ジェシカ・パーカー登場。“男”の代名詞ジェームズ・ボンドを演じたクレイグと、“女”の代名詞キャリーを演じたパーカーの組み合わせ。タキシードがボンドを演じているようにしか見えないクレイグと、やたらと胸が盛り上がったパーカーは、映画全体をデザインする職人たちを称えるプレゼンターだ。

盛り上がるサラ・ジェシカ・パーカー |
まずは美術賞の発表。この2人がジョークを挟む気配はなし。2人の容姿に加え、壇上に設置された大掛かりなセットを楽しむというのがこのセクションのコンセプトのようだ。
クレイグが「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」の名前を読み上げる。美術監督のドナルド・グレアム・バートと装置のヴィクター・J・ゾルフォが壇上へ。バートやや長めのスピーチ。ゾルフォに残された時間はわずかだった。
続いてパーカーが衣装デザイン賞の発表。受賞は「ある貴婦人の生涯」のマイケル・オコナー。今年もまたコスチューム劇映画の受賞となった。オコナーのスピーチは感謝する順番がユニーク。まずは作曲担当のレイチェル・ポートマンに素晴らしいスコアの提供を感謝、続いてオスカーキャンペーンを張ってくれたパラマウント・ヴァンテージに感謝の意を述べた。その後スタッフ、エージェント、最後にキャストに感謝。
メイクアップ賞の発表もクレイグ&パーカーで。1組のプレゼンターが3賞発表というのは初では? ジョークもなく淡々と賞を発表するだけのコンビが壇上に居座り続けるには長い時間。そんな気配を察してか、クレイグがジョーク一発。「メイクアップ・アーティストの存在価値は言うまでもありません」というパーカーの台詞の後にぼそっと一言、「僕を見ればわかるでしょ?」。会場小ウケ。
受賞は「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」のグレッグ・キャノン。メモを見ながら早口にキャスト、スタッフの名前を読み上げる面白みのないスピーチ。緊張のためか無表情のままで何の感慨もない。最後に「ニューオーリンズに感謝します」。

将来を嘱望される2人 |
ロバート・パティンソンとアマンダ・セイフライド登場。前者は恋するヴァンパイアを演じた「トワイライト 初恋」で、後者は「マンマ・ミーア!」でブレイクした将来を嘱望される若手だ。“ヴァンパイア”“3人の父親”というそれぞれの映画のキーワードを絡めたジョークで空振りを喫しつつ、2008年公開の恋愛映画をフィーチャーした映像を紹介する。
「レボリューショナリー・ロード」「スラムドッグ$ミリオネア」「レスラー」「それでも恋するバルセロナ」「ウォーリー」「ベンジャミン・バトン」「アイアンマン」「トワイライト」「ハイスクール・ミュージカル」「セックス・アンド・ザ・シティ」「オーストラリア」「愛を読むひと」「ミルク」……。
■ ベン・スティラーがアノ人のパロディーで会場の爆笑を誘う!
ナタリー・ポートマン&ベン・スティラー登場。ベン・スティラーがラビのように伸びきったもじゃもじゃひげにサングラスという出で立ちで現れると、会場からはこらえきれぬ笑いが方々で漏れる。実はこれ、先だって俳優引退を発表したホアキン・フェニックスを模したパロディー。ホアキンはTVのトークショー番組に出演した際、終始下を向いてホストの質問に面倒くさそうに答え、噛んでいたガムを取り出してホストの机にくっつけるなどの痴態を晒して全米の映画ファンから失笑を買った。

ホアキンはどんな気持ちで見てるやら…… |
真面目にコメントを朗読するナタリーの横でどんよりと俯いているスティラー。会場の笑いが止まらない。「あなたの番よ」と促されてようやく口を開くホアキンことスティラー。「『スラムドッグ$ミリオネア』は全編ケータイで撮影したそうだよ……」とボソッとつぶやいて爆笑をとったかと思えば、また俯いてしまう。さらに爆笑の場内。
「どうしちゃったの?」と聞くナタリーに、「もうコメディアンは卒業したいんだ」。「何になりたいの?」「映画のカメラマンかな」とうまくまとめた。ナタリーがノミニーを発表している間もそこら中をうろついて会場の笑いを誘う。
受賞は「スラムドッグ$ミリオネア」のアンソニー・ドッド・マントル。「ベンとナタリー、インスパイアされたよ」その後たくさんの関係者に感謝。とりわけ妻に感謝。カメラが奥さんをとらえて会場から拍手。
ジェシカ・ビール登場。自身が2週間前に司会を務めた科学技術賞授賞式の報告を行う。デジタルアニメーション界で神と崇められるエド・キャットマンが今年の受賞者。CGアニメの分野で多用されるソフトウェアの開発者だそうだ。