古典を現代版ホラーとして焼き直し? — 「怪談」レビュー
時代設定は変わってもやってることは「リング」と同じ。古典を題材にしている分、物語の展開が限定され1時間59分の上映時間がひどく長く感じる。
艶のある林淳一郎のカメラは古典を語るにはモダンすぎて恐怖感がまるで沸かず。中田が描きたいはずの情念は最後まで上滑りし、黒木瞳や尾上菊之助の熱演をフイにする。結局は使い古された恐怖演出だけが映画をリードして、出来の悪い現代版ホラーの印象。
エンディングテーマも何か鼻につく歌い方だなぁと思って聞いていたら、浜崎あゆみの歌だったようだ。こういう選曲をしている時点で映画がダメになるのはわかりそうなものだが。