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2007アカデミー賞 作品賞展望

アカデミー賞 記事:2007.07.18

前回のアカデミー賞で、BoxOfficeで1億ドル超を売り上げたマーティン・スコセッシ監督の娯楽作「ディパーテッド」が作品賞を制したという事実は、ここ数年急速に勢力を拡大しているインディペンデント・ムービーへの牽制の意味も少なからず見て取れた。ただ、今年の有力コンテンダーを見渡す限り、インディ系作品の優位は今年も続きそうだ。
7月18日現在 2007アカデミー賞有力コンテンダー <作品賞>


中でも、昨年配給第1作目となる「バベル」でいきなりブレイクしたパラマウント・ヴァンテージのラインナップには目を見張るものがある。ポール・トーマス・アンダーソンの「There Will Be Blood」、マーク・フォースターの「The Kite Runner」、コーエン兄弟の「No Country For Old Men」などなど。他にもノア・バウムバック、マイケル・ウィンターボトム、ガース・ジェニングスら才能ある監督と意欲的に組み、芸術志向の高い作品を生み出そうとする強い意思が感じられる。かつてハーヴェイ・ワインスタインがミラマックス時代に固執したアカデミー賞狙いに近い姿勢を感じないでもないが、組んでいる監督を見ると微妙にオスカー向きでない人ばかりで、ワインスタインほどあからさまな戦略は見て取れない。
これに続くのは「ブロークバック・マウンテン」で大魚を逃したフォーカス・フィーチャーズ。大躍進となった05年は、他にも「ナイロビの蜂」「プライドと偏見」「ブロークン・フラワーズ」など傑作を量産した。昨年こそ期待の「ハリウッドランド」「輝く夜明けに向かって」が不振だったが、ユニバーサル子会社で芸術志向の高い小品を扱う同社がオスカー受賞の悲願を果たす日はそれほど遠くないだろう。今年のラインナップでは、ジョー・ライト監督の新作「Atonement」、「ホテル・ルワンダ」のテリー・ジョージ監督「Reservation Road」などが有力。外国語作品ながら、アン・リー監督作も公開予定で、こちらも作品賞候補に名を連ねてくる可能性もある。
メジャースタジオの中ではユニバーサルが頭ひとつ抜けそうだ。筆頭はトム・ハンクス主演の「Charlie Wilson’s War」。監督のマイク・ニコルズは「クローサー」でもいい仕事をしたばかり。「ザ・ホワイトハウス」の天才クリエイター、アーロン・ソルキンが脚本を手がけるとなれば失敗作になる要素は無い。また、リドリー・スコット監督が三度ラッセル・クロウと組んだ「アメリカン・ギャングスター」も有力だ。麻薬密売をテーマにした硬派なドラマはアカデミーも飛びつきそうな内容。スコット×クロウは前作「プロヴァンスからの贈りもの」がヒドい珍作だったが、今度はお互いの持ち味を発揮できるジャンルだけに巻き返しは必至だ。


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