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[Weekend Report] ロック様コメディ転身！「The Game Plan」首位！

全米プロレス団体のスターから銀幕に転向してハリウッド・スターとなったドウェイン・”ザ・ロック”・ジョンソンの初コメディ主演作「The Game Plan」が3103館で封切られ、首位デビューを飾った。
初めてディズニーと組んだコメディで、オープニング3日間2200万ドルとまずまずの興収を記録。一応の結果を出した。近年は肉体一本槍のキャリアから脱却を試みており、今回のコメディ転身以外にも、リチャード・ケリー監督の「Southland Tales」でシリアス演技に挑戦。カンヌ国際映画祭でのお披露目を済ませている。

コメディのセンスは「Be Cool」で証明済みで、達者な演技や憎めないキャラクターなど、スタローン、シュワら肉体派スターの先達に比べてもポテンシャルは上。今回のOP記録は、ロック単独主演作としては最も優秀（ヒット作のスピンオフ「スコーピオン・キング」は除く）で、このコメディ挑戦がロック様のキャリアをまた一歩前進させたと見てよさそうだ。

ジェイミー・フォックス主演の戦争スリラー「キングダム／見えざる敵」は2位に初登場。テロ犯を追ってサウジアラビア入りした特殊チームの活躍を描く。2793館の公開で3日間興収1700万ドルと上々の成績で最初の週末を終えた。監督のピーター・バークは、前作「プライド～栄光への絆」が批評家から高い評価を得てBoxOfficeでも成功を収めた。今回は批評家からの支持は今ひとつも、数字的には合格点を与えられる結果を残しただけに、今後も活躍が期待される。

1200館で公開されたロバート・ベントン監督による恋愛ドラマ「Feast Of Love」は、3日間興収わずか170万ドルでTOP10圏外からのスタートと厳しい結果に終わった。「クレイマー、クレイマー」などで一時代を築いた実力派監督だが、新たなジャンル開拓となった今回の新作は批評家にも受け入れられず惨敗。モーガン・フリーマン、グレッグ・キニアら演技派たちの持ち味を引き出すことが出来なかった。往年の想像力に陰りが見える上、もともと寡作なベントンだけに、次回作の登場までかなりの時間待つことになりそうだ。

賛否両論吹き荒れる中、アン・リー監督が二度目のヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した「ラスト、コーション／色、戒」が1館限定で公開され、アベレージ6万ドルの好スタートを切った。リーの前作「ブロークバック・マウンテン」は当時の1館あたりのアベレージ最高記録を達成する大ヒットスタートを切ったが、本作は外国語映画であることを考えれば驚異的な記録。リー監督の人気を改めて裏付ける結果となった。全米の批評家からは前評判ほど華々しい評価を得ておらず、アカデミー賞主要部門での活躍は少々厳しくなってきた感。台湾代表として外国語映画賞候補に狙いを絞りたい。

2館で封切られたウェス・アンダーソン監督の新作「ダージリン急行」は1館あたりのアベレージが7万ドルと大爆発。アンダーソン監督は前作「ライフ・アクアティック」もオープニングで5.6万ドルのハイアベレージを記録しており、客層は限定されるものの確実なヒットメーカーとして評価してよさそうだ。今回、前作以上のアベレージを記録した一因としてオーウェン・ウィルソンの自殺未遂によるゴシップ効果が挙げられるだろうが、このヒットがウィルソンの心に落とした影を取り払ってくれることを祈ろう。

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