クルーニー新作「Michael Clayton」を批評家激賞!
ジョージ・クルーニーが法の世界の汚れ仕事から抜け出そうともがく男を演じる「Michael Clayton」が全米公開され、批評家からの絶賛を浴びている。「ボーン・アイデンティティ」シリーズの脚本を手がけたトニー・ギルロイの監督デビューとなる本作は、クルーニーの知名度と批評家の後押しを受けて一躍アカデミー賞レースの主要コンテンダーに躍り出た。
完全に成熟して知的な物語で、70年代の社会派傑作「大統領の陰謀」「コールガール」「コンドル」らを思わせる出来。キャストの演技も完璧で、クルーニーは持ち前のスターパワーを十二分に発揮する魅力的なパフォーマンスを披露。ティルダ・スウィントン、シドニー・ポラックの演技も素晴らしい。だが、特に賛辞を集めているのは、物語のキーマンを演じるトム・ウィルキンソン。狂気にとり憑かれた男を決して大仰になることなく演じており、「ネットワーク」のピーター・フィンチに匹敵する熱演。2度目のアカデミー賞候補が現実味を帯びてきた。
ヴェネチア国際映画祭では無冠に終わったものの、米批評家の熱烈な支持を受け、アカデミー賞戦線では作品、監督、主演男優、助演男優、助演女優、脚本などの主要部門でトップコンテンダーとなりそうだ。