第20回東京国際映画祭コンペ 「迷子の警察音楽隊」最有力?
アカデミー賞には全く影響のないTIFF(東京国際映画祭)だが、昨年、観客賞・監督賞・主演女優賞の三冠を受賞した「リトル・ミス・サンシャイン」の例もあるので一応ラインナップだけ紹介。
この中でアカデミー賞に絡んでくる可能性があるのは1本だけ。外国語映画賞部門でイスラエル代表が決まっている「迷子の警察音楽隊」だ。今年のカンヌ国際映画祭で絶賛され、ある視点部門で“一目惚れ”賞・国際批評家連盟賞・ジュネス賞を受賞。本国イスラエル・アカデミー賞でも作品賞含む8部門を受賞している。エジプト警察に所属する音楽隊がイスラエルの地で過ごす一夜を描いたドラマで、故意に作り上げた乾いた空気と自然なユーモアが愛らしい作品。おそらく主演のサッソン・ガーベイは今回TIFFの男優賞最有力だろう。
唯一エントリーしているアメリカ映画「再会の街」は、全米で3月に封切られており、批評家からはマズマズの評価を得ている。ただ、アカデミー賞戦線で活躍できるほどのパワーは感じられず、仮にTIFFでグランプリを受賞したとしても急浮上は考えづらい。
■第20回東京国際映画祭 コンペ作品ラインナップ
鳳凰 わが愛
監督:ジヌ・チェヌ(金琛)
迷子の警察音楽隊
監督:エラン・コリリン
青い瞼(まぶた)
監督:エルネスト・コントレラス
デンジャラス・パーキング
監督:ピーター・ハウイット
エリック・ニーチェの若き日々
監督:ヤコブ・トゥエセン
ハーフェズ ペルシャの詩(うた)
監督:アボルファズル・ジャリリ
リーロイ!
監督:アルミン・フォルカース
再会の街で
監督:マイク・バインダー
ストーン・エンジェル
監督:カリ・スコグランド
トリック
監督:アンジェイ・ヤキモフスキ
誰かを待ちながら
監督:ジェローム・ボネル
ワルツ
監督:サルバトーレ・マイラ
ハブと拳骨
監督:中井庸友
思い出の西幹道(仮題)
監督:リー・チーシアン
ガンジー、わが父
監督:フェロス・アッバース・カーン