「大いなる陰謀」は不評でオスカー戦線脱落!
ロバート・レッドフォードが7年ぶりにメガホンをとった新作「大いなる陰謀」の評価が今ひとつ。Chicago Sun-Timesのロジャー・エバートのように好意的なレビューを贈る媒体は少数派で、否定的見解多数の状況となっており、期待されたアカデミー賞戦線からは脱落となった。
各媒体とも総じて映画の主張は正論で語り口も洗練されていると認めているものの、Premiere誌が「映画の製作が5年遅かった」と評しているように、その内容はすでに周知で今更感が強いとのこと。また、映画が登場人物たちによる会話形式で進むことについても、「高度な議論を見せ付けんとする嫌らしさ」が感じられ、「登場人物に個性がなく、映画を見ている気がしない」とバッサリ切り捨てる厳しい評もある。
役者陣に対する言及もほとんどなく、アカデミー賞戦線からは完全脱落の模様だ。予告編を見た時点で懸念していたことだが、やはりレッドフォードの説教臭い正論の押し付けが批評家の気に触ってしまったようだ。おそらく、イーストウッドが監督していれば、同じ脚本でも結果はまるで違っていたのでは