[Weekend Report] 「ベオウルフ」好スタートも前作超えは微妙?
ロバート・ゼメキスが「ポーラー・エクスプレス」に続いて贈るモーション・キャプチャー・アニメーション「ベオウルフ/呪われし勇者」が周囲の期待通りのオープニングで首位デビューを飾った。
3日間興収2800万ドルは、前作「ポーラー~」の2300万ドルを大きく上回る成績。主演のレイ・ウィンストンは集客力のない地味な演技派だが、予告編で大きくフィーチャーされたアンジェリーナ・ジョリーの魅惑的な裸身が集客に貢献したのかもしれない。ただ、土日の伸びが今ひとつで、ファミリー向けアニメで息の長い興行となった前作と比べると、持続力のほうは疑問符がつきそう。最終的には「ポーラー~」の1億6200万ドルには届かないのではないか。
ダスティン・ホフマンが自称273歳のおもちゃ屋店主に扮するファンタジー「マゴリウムおじさんの不思議なおもちゃ屋」は5位に初登場。3164館の公開で3日間興収が1000万ドル弱と不発に終わった。
監督のザック・ヘルムは「主人公は僕だった」の脚本が好評だった新鋭。奇抜な設定は前作のままだが、今回のファンタジーは批評家のお気には召さなかったようだ。ファミリー向けのコメディにしては数字も淋しく、持続力もなさそう。3000万ドル程度の商いとなりそうだ。
先週ハイアベレージでデビューしたコーエン兄弟の新作「ノーカントリー」が148館まで拡大公開され、7位にランクイン。相変わらずアベレージ2万ドル超と驚異的な興行を続けている。このまま順調な興行を続けるようなら、期待されているアカデミー賞作品賞ノミネートはおろか、受賞まで狙える位置につけることができそうだ。
マイク・ニューウェル監督の新作「Love in the Time of Cholera」は852館の中規模公開で10位にランクイン。ノーベル賞受賞作家ガブリエル・ガルシア=マルケスによる原作を映像化した恋愛叙事詩だ。あのオプラ・ウィンフリーが映画の支持を表明したことで話題を呼んだが、興行のほうは冴えず。批評家からも厳しい批評が相次いでおり、期待されたアカデミー賞戦線での活躍も万事休すとなった。
監督のニューウェルは、前作「ハリポタ/炎のゴブレット」で興行的にも批評的にも大成功を収め、キャリアはピークに。その余勢を駆っての一大叙事詩映像化への挑戦だったが、期待にこたえることは出来なかったようだ。
2館で公開の「Margot at the Wedding」はアベレージ4万ドル超と好調な出だし。ニコール・キッドマン、ジャック・ブラックらネームバリューのあるスターが揃うだけあって興行もパンチのあるものになった。ただ、批評家からの支持は期待されたほどではなく、アカデミー賞戦線での活躍はやや微妙な情勢。今後、拡大公開に踏み切られたとしても好成績を期待するのは難しいか。
TW | LW | Title | 配給 | Weekend | 劇場数 | Total | 週 |
1 |
N
|
ベオウルフ/呪われし勇者 |
Par.
|
$28,100,000
|
3,153
|
$28,100,000
|
1
|
2 |
1
|
ビー・ムービー |
P/DW
|
$14,300,000
|
3,984
|
$93,862,000
|
3
|
3 |
2
|
アメリカン・ギャングスター |
Uni.
|
$13,218,000
|
3,110
|
$100,993,000
|
3
|
4 |
3
|
ブラザーサンタ |
WB
|
$12,000,000
|
3,603
|
$35,799,000
|
2
|
5 |
N
|
マゴリウムおじさんの不思議なおもちゃ屋 |
Fox
|
$10,025,000
|
3,164
|
$10,025,000
|
1
|
6 |
5
|
Dan in Real Life |
BV
|
$4,511,000
|
1,901
|
$37,099,000
|
4
|
7 |
15
|
ノーカントリー |
Mira.
|
$3,098,000
|
148
|
$4,930,000
|
2
|
8 |
4
|
大いなる陰謀 |
UA
|
$2,904,000
|
2,216
|
$11,591,000
|
2
|
9 |
6
|
ソウ4 |
LGF
|
$2,330,000
|
2,097
|
$61,848,000
|
4
|
10 |
N
|
Love in the Time of Cholera |
NL
|
$1,915,000
|
852
|
$1,915,000
|
1
|