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[2007 Precursors] ゴールデン・グローブ賞は「つぐない」が7部門候補!

アカデミー賞 記事:2007.12.14

近年、アカデミー賞への影響力こそ落ちてきているものの、やはりその注目度は他の前哨戦を遥かに上回るゴールデン・グローブ賞のノミネーションが発表された。
ブロードキャスト批評家賞(以下BFCA)と比較すると作品の選出がやや異なり、面白い結果となっている。最大のサプライズは、BFCAで最多7部門候補となった「Into The Wild」が作品賞部門から洩れ、作曲賞、主題歌賞の2部門候補にとどまったこと。BFCA候補でアカデミー賞戦線に大きく浮上したと思われた「~Wild」だが、思わぬ躓きとなった。
最多ノミネートとなったのはジョー・ライト監督が贖罪をテーマに描く恋愛叙事詩「つぐない」。作品、監督、主演男優、主演女優、助演女優、脚本、作曲の7部門で候補にあがった。スケール感もありアカデミー賞向きの作品だけに本番でも本命視されそうだ。
それに続いたのは、コメディ・ミュージカル部門作品賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞で候補にあがった「Charlie Wilson’s War」。早くからオスカー戦線本命の下馬評高かった本作だが、前哨戦序盤は苦戦。早々にオスカー戦線から脱落かと思われていたが、ここに来てようやくエンジンがかかってきた。ただし、BFCA作品賞では選から洩れており、本番で再び強さを見せられるかどうかは微妙なところだ。
前哨戦で優位に立つ「ノーカントリー」は作品、監督、助演男優、脚本の4部門でノミネート。「There Will Be Blood」は作品賞、主演男優賞で候補にあがるも、BFCAに続き監督賞部門で落選となった。どうやらアカデミー賞で上位にランクするのは前者のようだ。
他、サプライズ候補はドラマ部門作品賞の「The Great Debaters」。無名大学のディベート・チームの活躍を描いたドラマで、デンゼル・ワシントンが監督を務める。本作は先にアメリカ製作者組合から、影響力の強い社会派作品に贈られるスタンリー・クレイマー賞を授与されており、過去の受賞作「グッドナイト&グッドラック」「不都合な真実」らと同様、アカデミー賞戦線を沸かせる可能性もある。
第65回 ゴールデン・グローブ賞
■ 作品賞(ドラマ部門)
アメリカン・ギャングスター(監督:リドリー・スコット/ユニバーサル)
つぐない(監督:ジョー・ライト/フォーカス・フィーチャーズ)
Eastern Promises(監督:デヴィッド・クローネンバーグ/フォーカス・フィーチャーズ)
The Great Debaters(監督:デンゼル・ワシントン/MGM)
Michael Clayton(監督:トニー・ギルロイ/ワーナー・ブラザース)
ノーカントリー(監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン/パラマウント・ヴァンテージ)
There Will Be Blood(監督:ポール・トーマス・アンダーソン/パラマウント・ヴァンテージ)
■ 作品賞(コメディ・ミュージカル部門)
Across The Universe(監督:ジュリー・テイモア/ソニー・ピクチャーズ)
Charlie Wilson’s War(監督:マイク・ニコルズ/ユニバーサル)
ヘアスプレー(監督:アダム・シャンクマン/ニューライン)
Juno(監督:ジェイソン・ライトマン/フォックス・サーチライト)
スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師師(監督:ティム・バートン/パラマウント)
■ 監督賞
ティム・バートン(スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師師)
ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン(ノーカントリー)
ジュリアン・シュナーベル(潜水服は蝶の夢を見る)
リドリー・スコット(アメリカン・ギャングスター)
ジョー・ライト(つぐない)
■ 主演男優賞(ドラマ部門)
ジョージ・クルーニー(Michael Clayton)
ダニエル・デイ=ルイス(There Will Be Blood)
ジェームズ・マカヴォイ(つぐない)
ヴィゴ・モーテンセン(Eastern Promises)
デンゼル・ワシントン(アメリカン・ギャングスター)
■ 主演男優賞(コメディ・ミュージカル部門)
ジョニー・デップ(スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師師)
ライアン・ゴズリング(Lars and the Real Girl)
トム・ハンクス(Charlie Wilson’s War)
フィリップ・シーモア・ホフマン(The Savages)
ジョン・C・ライリー(Walk Hard: The Dewey Cox Story)
■ 主演女優賞(ドラマ部門)
ケイト・ブランシェット(エリザベス:ゴールデン・エイジ)
ジュリー・クリスティ(Away from Her)
ジョディ・フォスター(ブレイブ ワン)
アンジェリーナ・ジョリー(マイティ・ハート/愛と絆)
キーラ・ナイトレイ(つぐない)
■ 主演女優賞(コメディ・ミュージカル部門)
エイミー・アダムス(魔法にかけられて)
ニッキー・ブロンスキー(ヘアスプレー)
ヘレナ・ボナム=カーター(スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師師)
マリオン・コティヤール(エディット・ピアフ/愛の賛歌)
エレン・ペイジ(Juno)
■ 助演男優賞
ケイシー・アフレック(ジェシー・ジェームズの暗殺)
ハヴィエル・バルデム(ノーカントリー)
フィリップ・シーモア・ホフマン(Charlie Wilson’s War)
ジョン・トラヴォルタ(ヘアスプレー)
トム・ウィルキンソン(Michael Clayton)
■ 助演女優賞
ケイト・ブランシェット(I’m Not There)
ジュリア・ロバーツ(Charlie Wilson’s War)
セルシャ・ローナン(つぐない)
エイミー・ライアン(Gone Baby Gone)
ティルダ・スウィントン(Michael Clayton)
■ 脚本賞
クリストファー・ハンプトン(つぐない)
アーロン・ソルキン(Charlie Wilson’s War)
ロナルド・ハーウッド(潜水服は蝶の夢を見る)
ディアブロ・コディ(Juno)
ジョエル&イーサン・コーエン(ノーカントリー)
■ 作曲賞
ダリオ・マリアネッリ(つぐない)
ハワード・ショア(Eastern Promises)
クリント・イーストウッド(Grace is Gone)
マイケル・ブルック、カーキ・キング、エディ・ヴェダー(Into the Wild)
アルベルト・イグレシアス(君のためなら千回でも)
■ 主題歌賞
“Despedida”(Love in the Time of Cholera)
“Grace is Gone”(Grace is Gone)
“Guaranteed”(Into the Wild)
“That’s How You Know”(魔法にかけられて)
“Walk Hard”(Walk Hard: The Dewey Cox Story)
■ アニメーション映画賞
ペルセポリス(ソニー・ピクチャーズ・クラシックス)
レミーのおいしいレストラン(ディズニー)
ザ・シンプソンズ MOVIE(20世紀フォックス)
■ 外国語映画賞
潜水服は蝶の夢を見る(フランス)
4ヶ月、3週と2日(ルーマニア)
君のためなら千回でも(アメリカ)
ラスト、コーション[色・戒](台湾)
ペルセポリス(フランス)
■ セシル・B・デミル賞
スティーヴン・スピルバーグ


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