[最終受賞予想] 主演男優賞
ダニエル・デイ=ルイスの受賞確率ほぼ100%
ジョージ・クルーニー(フィクサー)
◎ダニエル・デイ=ルイス(ゼア・ウィル・ビー・ブラッド)
ヴィゴ・モーテンセン(Eastern Promises)
▲ジョニー・デップ(スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師師)
トミー・リー・ジョーンズ(告発のとき)
ここは多くを語る必要はなさそうだ。ダニエル・デイ=ルイスの受賞はまず動かないだろう。ルイスは前回「ギャング・オブ・ニューヨーク」でノミネートされたときも本命視されたが、過去の受賞経験が邪魔をして落選。ただし、今回は完全に機が熟した感あり。加えて、SAG授賞式でヒース・レジャーに追悼の辞を述べたスピーチが大好評で、いよいよ受賞は間違いない雰囲気を帯びてきた。もしルイスが落選するようなことがあれば、その夜最大のサプライズということになるだろう。
前哨戦実績で2番手につけたのはジョージ・クルーニーだが、もしルイスを逆転する可能性があるとすればジョニー・デップのほうだろう。これが3回目のノミネートで受賞歴はなし。これまでずっとハリウッド大作と距離を置いてきたデップが「パイレーツ~」シリーズで大ブレイクするや、アカデミーもそれまでの冷たい態度を一変させ、2004年以降5年間で3回ノミネートという寵愛振りを見せている。今回は初めて美声を披露しており、アピールは十分。相手がルイスでなければ受賞の可能性はもっと高かったかも……。
クルーニーは「シリアナ」で助演男優賞を受賞したばかりで2度目の受賞はまだ先。トミー・リー・ジョーンズはそろそろ2度目の受賞があっていい実績の持ち主だが、今回は見送り。次回候補時は受賞争いできそうだ。今回唯一初めてのノミネートとなるヴィゴ・モーテンセンは、劇中見せる全裸での格闘シーンがとにかく話題。インパクトある演技で受けはよさそうだが、今回は相手が強すぎる。