ワーナー・インディペンデントが短い歴史に幕
04年より、低予算のアート系作品を中心に配給を行ってきたワーナー・インディペンデント(以下WIP)が閉鎖されることになった。親会社であるワーナー・ブラザースが発表したもので、つい先日ニューライン・シネマがワーナーの傘下に入ったことが影響していると思われる。
WIPは05年の「グッドナイト&グッドラック」をアカデミー賞作品賞候補に送り出し、昨年もポール・ハギス監督の「告発のとき」が高い評価を受け、主演男優賞ノミネートを勝ち取った。その他、リチャード・リンクレイター監督の「スキャナー・ダークリー」、クリストファー・ゲスト監督「For Your Consideration」、「アメリカン・ビューティー」の脚本家アラン・ボールの監督デビュー作「Nothing is Private」など、実験的な作品を多数配給してきた。
尚、WIP閉鎖に伴い、ワーナー傘下のピクチャーハウスも活動を停止することになる。こちらも「エディット・ピアフ 愛の賛歌」や「モンゴル」など実績を残していただけに残念だ。
ワーナーによれば、これら2社の閉鎖によりアート系作品への取り組みがなくなるわけではないとのこと。ニューラインがその役目を継ぐことになるのか、新たな子会社が設立されるのかは今のところ不明。