[2008 Cannes] パルム・ドールを受賞するのは?
さていよいよ日本時間の明日(26日)深夜、第61回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の結果が発表される。今年はショーン・ペンが審査員長を務めるとあって、師匠イーストウッドの新作「The Exchange」がパルム・ドール最右翼と目されているが、果たしてどんな結果が待っているのか?過去当たったためしのない予想を今年も懲りずにお届け。
現地での評判がいいのは、イスラエルのアリー・フォルマン監督「Waltz with Bashir」、「The Exchange」、アルノー・デプレシャン「A Christmas Tale」、ダルデンヌ兄弟「Lorna’s Silince」、アトム・エゴヤン「Adoration」、ジェームズ・グレイ「Two Lovers」、チャーリー・カウフマン「Synechdoche, New York」あたり。必ずしも評判通りの結果になるとは限らないのがカンヌの特徴だけに、この中からパルム・ドールが生まれるとは限らないが、少なくとも他作品より可能性は高いと言ってよさそうだ。
イーストウッド作品が周囲の高い期待に応える傑作と評判なだけに、下馬評通りの結果となる可能性は低くないが、ショーン・ペンの性格を考えるとそうアッサリといくかどうか。タランティーノが「華氏911」をパルム・ドールに選んで話題を集めたように、ペンもカンヌに何らかの爪痕を残していきたいと考えるタイプのように思える。となると、イスラエルの「Waltz with Bashir」がアニメ作品として史上初のパルム・ドールという驚きの結果があっておかしくない。近年、政治的なパフォーマンスの目立つペンだけに、イスラエルのレバノン侵攻を描く本作は内容もペン好み?
他、ジャ・ジャンクー監督「24 City」も地震の被害に遭った成都を舞台とした作品だけに何か賞に絡んできそう。現地での評判はやや割れ気味だが、審査員特別賞あたりは狙えるのでは。
予想
■パルム・ドール
「Waltz with Bashir」(アリー・フォルマン監督)
■審査員グランプリ
「Synechdoche, New York」(チャーリー・カウフマン監督)
■審査員特別賞
「24 City」(ジャ・ジャンクー監督)
■監督賞
クリント・イーストウッド(The Exchange)
■男優賞
ホアキン・フェニックス(Two Lovers)
■女優賞
アルタ・ドブロシ(Lorna’s Silence)
■脚本賞
「A Christmas Tale」(アルノー・デプレシャン監督)