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[Weekend Report] コーエン兄弟が初めての首位デビュー!

今年一番の低調な興行に終わった先週から一転、4本の新作が上位にランクインする賑やかなBoxOfficeとなった今週末。熾烈な争いを制してトップに立ったのは、アカデミー賞受賞「ノーカントリー」に続くコーエン兄弟の新作となるコメディー「Burn After Reading」。アート志向のコーエン兄弟作品は興行的に当たらないというのが常識で、これまで最も多くの興収を稼いだのが前作の「ノーカントリー」。圧倒的な批評家の支持とアカデミー賞効果で7400万ドルを稼いだが、その他の作品は決して市場に受け入れられているとは言い難い。ところが今回の新作は兄弟の作品としては初めてBoxOfficeで1位を獲得。2651館の公開で1900万ドル超の興収と数字も立派だ。これは当然、ブラッド・ピット&ジョージ・クルーニーという2大スターのネームバリューに引っ張られての結果と言えそうだが、コーエン兄弟自身の興行的バリューも少なからずアップしていると言ってよさそうだ。今回の興行的成功は、直前に行われたヴェネチア国際映画祭でのお披露目も大きな要因となっているだろう。比較的地味な作品が揃った今回の映画祭の中で、短時間とはいえ2大スターが揃って記者会見を行ったことで、公開直前にこの上なく大きな露出を達成できた。やはり2人が揃うとスターパワーは強力。


僅差の2位に初登場は、首位デビューの常連タイラー・ペリーの新作「Tyler Perry’s The Family That Preys」。黒人コミュニティのドラマを得意とするペリーが、今回はオスカー女優キャシー・ベイツを主演に迎えて、白人家族の心の葛藤も映像化する。05年の「Diary of a Mad Black Woman」以降、コンスタントに2000万ドル近くのオープニング興収を稼いでいる売れっ子のペリー。今回も1800万ドル超の興収と強さを見せ付けている。ただし、トータル興収のほうは、2作目の「Madea’s Family Reunion」(6300万ドル)を頂点に減少の一途を辿っており、やや人気に陰りがあるとの分析も出来る。とりあえずは前作「Meet the Browns」の4100万ドルを超えられるかどうかが焦点となる。
ペリーの新作「Madea Goes to Jail」は早くも来年2月に公開を控えており、配給のライオンズゲートはしばらくペリーを桧舞台からおろすつもりはないようだ。

アル・パチーノ&ロバート・デニーロ共演が話題のスリラー「Righteous Kill」は、新作4本の中では最も多くの劇場で封切られたものの3位デビューに甘んじた。3152館の封切りで稼いだのは1650万ドル。集客力の面では今ひとつのベテランたちの主演作としては頑張ったほうと評価してもいい。
とはいえ、名優2人が揃った作品としては、クオリティの方が残念なことになっている様子。パチーノの前作「88ミニッツ」でもメガホンをとり、“史上最低のパチーノ主演作”との評価を頂戴した悪名高きジョン・アヴネットが再び監督しているとあって、出来のほうは推して知るべしだったか。「フライド・グリーン・トマト」などの良作もあるアヴネットだが、2作連続の躓きで監督としてのキャリアはピンチ。ちなみにパチーノ&デニーロの13年前の共演作「ヒート」は6700万ドルを稼ぐヒットとなっている。

「フィラデルフィア物語」「ボーン・イエスタデイ」「マイ・フェア・レディ」などで知られるアカデミー賞監督、ジョージ・キューカーが1939年に監督した同名映画のリメーク「The Woman」は4位でスタート。メグ・ライアンを筆頭に、エヴァ・メンデス、アネット・ベニング、ベット・ミドラー、キャリー・フィッシャー、クロリス・リーチマンなど豪華女優陣が集結した。2962館の封切りで稼いだ興収は1000万ドルと冴えない結果に終わったが、これは周囲のほぼ予想通り。「セックス・アンド・ザ・シティ」の成功に続けとばかり公開された本作だが、女性客をターゲットにした作品がコンスタントに成功を収める下地はまだまだ出来ていないようだ。

TW LW Title 配給 Weekend 劇場数 Total
1
N
Burn After Reading
Focus
$19,404,000
2,651
$19,404,000
1
2
N
Tyler Perry’s The Family That Preys
LGF
$18,020,000
2,070
$18,020,000
1
3
N
Righteous Kill
Over.
$16,500,000
3,152
$16,500,000
1
4
N
The Women
PicH
$10,088,000
2,962
$10,088,000
1
5
4
The House Bunny
Sony
$4,300,000
2,763
$42,154,000
4
6
2
トロピック・サンダー/史上最低の作戦
P/DW
$4,180,000
2,927
$102,971,000
5
7
3
ダークナイト
WB
$4,015,000
2,191
$517,680,000
9
8
1
Bangkok Dangerous
LGF
$2,400,000
2,654
$12,531,000
2
9
5
Traitor
Over.
$2,132,000
2,014
$20,735,000
3
10
7
デス・レース
Uni.
$2,017,000
2,007
$33,193,000
4

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