[Weekend Report] レオ×クロウ新作不発でチワワがタナボタV2!
3位の「ワールド・オブ・ライズ」
新作の不甲斐ない成績にも助けられ、チワワ大冒険ムービー「Beverly Hills Chihuahua」がV2を達成。前週比40%減とファミリー層をターゲットとした映画にしては大きな落ち込みを見せたが、1週目が出来すぎだったと見るべきか。トータル興収は早くも5200万ドルを突破しており、1億ドルの大台クリアも十分ありうる。配給のディズニーは、新たなフランチャイズ映画の誕生に祝杯をあげているだろう。
3本の新作のうち最上位にランクしたのは、未知なるウィルスの恐怖を描いたパニック・ホラー「Quarantine」。取材で訪れたあるアパートで、謎の感染体に遭遇する女性リポーターとカメラマンの惨劇を描く。無名のスタッフ、キャストで製作された低予算ムービーだけに、2461館の封切りで1400万ドルの興収は立派。ソニー・ピクチャーズ傘下のホラー・レーベル、スクリーンジェムス配給で、同社のヒットシリーズ「バイオハザード」に次ぐ同系ジャンルのヒット作となる。ただし、「バイオ~」同様、2週目の落ち込みも激しいものになるだろう。
3位にはレオナルド・ディカプリオ×ラッセル・クロウ共演のポリティカル・スリラー「ワールド・オブ・ライズ」がランクイン。レオ×クロウ2度目の共演作にして、クロウ×リドリー・スコット監督4度目のコラボレーションとなる。
豪華キャスト・スタッフによる一級の娯楽大作だが、3日間興収は2710館の公開で1280万ドルと不発。興行的にも成功が続いているディカプリオだが、今回ばかりは失敗作の烙印を押されることになりそうだ。
一方、一作毎に当たり外れを繰り返すクロウ×スコットのコンビとしては、今回は外れの順番。前作「アメリカン・ギャングスター」が4300万ドルのオープニングで1億3000万ドルを稼ぐバカ当たりだっただけに、今回の数字は淋しく映る。
アメフトの英雄の半生を描いた「The Express」は6位に初登場。2808館の封切りで450万ドルと惨憺たる成績に終わった。スポーツを題材にした映画の中でも高い集客力を誇るアメフトものだが、今回は完全に総スカンを食う結果に終わってしまった。
監督のゲイリー・フレダーは、前作「ニューオーリンズ・トライアル」で力のあるところを見せたばかりだけに、この躓きは残念。批評家からの反応はそこそこだが、興行面での苦戦とあわせて評価すると、この作品は失敗作として記憶されることになりそうだ。
20世紀フォックスと「ナルニア国物語」のウォルデン・メディアが組んで製作したファンタジー「City of Ember」は2022館の公開で310万ドルと悲惨な成績。フォックスは3部作構想が1作で打ち切りになってしまった「エラゴン」然り、誰にも相手にされなかった「光の六つのしるし」然り、どうもファンタジーのジャンルの扱いを間違っている様子。ハリポタを世界的にヒットさせたワーナーを見習って取り組みを変えたほうがよさそうだ。
TW | LW | Title | 配給 | Weekend | 劇場数 | Total | 週 |
1 |
1
|
Beverly Hills Chihuahua |
BV
|
$17,502,077
|
3,218
|
$52,532,310
|
2
|
2 |
N
|
Quarantine |
SGem
|
$14,211,321
|
2,461
|
$14,211,321
|
1
|
3 |
N
|
ワールド・オブ・ライズ |
WB
|
$12,884,416
|
2,710
|
$12,884,416
|
1
|
4 |
2
|
イーグル・アイ |
P/DW
|
$10,913,762
|
3,614
|
$70,409,979
|
3
|
5 |
3
|
Nick and Norah’s Infinite Playlist |
Sony
|
$6,420,474
|
2,421
|
$20,730,708
|
2
|
6 |
N
|
The Express |
Uni.
|
$4,562,675
|
2,808
|
$4,562,675
|
1
|
7 |
4
|
最後の初恋 |
WB
|
$4,541,201
|
2,575
|
$32,297,101
|
3
|
8 |
5
|
Appaloosa |
WB (NL)
|
$3,321,389
|
1,290
|
$10,867,693
|
4
|
9 |
20
|
The Duchess |
ParV
|
$3,304,841
|
1,207
|
$5,603,061
|
4
|
10 |
8
|
Fireproof |
Gold.
|
$3,140,997
|
875
|
$16,875,765
|
3
|