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[Weekend Report] ディズニー人気ミュージカル映画化がジグソウを食う！

ディズニー・チャンネルのオリジナル・ムービーとして放送された「ハイスクール・ミュージカル」シリーズの第3弾「High School Musical 3: Senior Year」が、満を持してスクリーンに登場。予想を上回る快進撃で首位デビューを飾った。

とある高校のミュージカル部を舞台に繰り広げられる青春劇で、主人公トロイを演じたザック・エフロンの人気が爆発。映画「ヘアスプレー」の重要な役柄にも抜擢されている。3623館という超拡大公開で迎えた最初の週末は、ディズニーの思惑通りの大ヒットを記録。オープニング3日間の興収は実に4200万ドルにも及んだ。これは、10月のオープニングとしては史上3番目となる好記録。さらに、ミュージカル映画としても史上最高のオープニング興収を記録している。この夏に封切られ、1億4300万ドルの大ヒットとなった「マンマ・ミーア！」を物差しにすれば、本作の興行ポテンシャルは2億ドル近いことになるが、さすがにターゲットの年齢層が絞られそうなだけに、そこまで期待するのは酷か。まずは1億ドル突破が当面の目標となる。

毎年10月に公開され、秋の風物詩となっている人気ホラーシリーズの第5弾「ソウ5」が今年も元気に登場。3日間興収3000万ドルを稼ぎ出し、期待に応えた。
固定ファンがつき、毎作3000万ドル超のオープニングを記録する本シリーズだが、回を数える毎に興収は下り坂となっており、「2」の8700万ドルをピークに、「3」は8000万ドル、「4」は6300万ドルとなっている。今回の「5」はオープニング興収でも「4」をわずかに下回っているだけに、トータル興収も「4」の数字が目標になる。最近興行的に不振が続くライオンズゲートにとっては、社の看板を背負う人気シリーズだけに、まだまだ続編は作られそうな気配だ。

5位に初登場は、エドワード・ノートン主演のドラマ「Pride & Glory」。警官殺しの捜査を命じられたノートンが、兄（ノア・エメリッヒ）や義兄（コリン・ファレル）につながる証拠を見つけ、苦悩する。もともとニューラインが製作した作品を、親会社たるワーナーが引き継ぎ配給。2585館という拡大公開に打って出たものの、結果630万ドルという残念な結果に終わった。
コリン・ファレルは一時期BoxOfficeを席捲する人気を誇ったが、ここ数年はスターパワーが減退。彼の名前で客を呼ぶのは難しくなってきているようだ。一方、「インクレディブル・ハルク」でハリウッド娯楽大作に主演して知名度をあげたはずのノートンだが、やはり一般受けするほどのパワーは持ち合わせていないようだ。

限定公開組ではヒット作が3本生まれている。まずはクリント・イーストウッド監督最新作「Changeling」。今年のカンヌ国際映画祭でも上映され、絶賛を勝ち取っていただけに期待は高かった。15館で公開されると、1館あたりのアベレージ33000ドルを記録する大ヒットを記録。さすがのイーストウッド・パワーを見せ付けた。ただし、批評家からの評価は意外や伸びず。近年のイーストウッド作品の中では平凡な評価に終わっている。オスカー戦線でも最上位にランクしていた本作だが、やや評価を落とす結果となった。

同じくカンヌ国際映画祭に出品された、チャーリー・カウフマン初監督作品「Synecdoche, New York」は、9館で公開され、1館あたりのアベレージ19000ドルとなかなかの数字。批評家からの評価は賛否分かれたものの、肯定派からは相変わらず熱狂的な賛辞を受けている。プロットからして難解な物語が予想され、見る者を選ぶ作品に仕上がっていることは間違いなさそう。

ケーブルテレビ局LOGOで絶賛放送中の同名ドラマを映画化した「Noah’s Arc: Jumping the Broom」が5館で公開され、アベレージ32000ドルという驚きの大ヒットを記録。カリフォルニアに住む4人のゲイの男性が主人公のコメディー・ドラマだそう。このヒットを受け拡大公開もあるか？

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