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[Weekend Report] 男女コメディスター共演のクリスマス映画が首位！

サンクスギビングデーの週末を迎え、新作は軒並み水曜日に封切られ、5日間の興行収入を競った。
5日間で4600万ドルを売り上げて首位に立ったのは、ヴィンス・ヴォーン、リース・ウィザースプーン主演のコメディー「Four Christmases」。実はかなり集客力の高いヴォーンと、元BoxOfficeの女王ウィザースプーンの共演とあって、さして驚くほどの数字ではないが、2人とも若干興行価値が落ち気味だっただけにまずは面目躍如といったところ。2人が演じるカップルがそれぞれの離婚した両親たちと4つのクリスマスを過ごすハメになる……というドタバタ喜劇だが、両親たちを演じる顔ぶれが実に豪華。ロバート・デュバル、メアリー・スティーンバーゲン、シシー・スペイセク、ジョン・ボイトという大ベテランたちが個性をぶつけあう。映画の見所は主演の2人よりもむしろ大ベテランたちの競演ということになるかもしれない。

先週3位でデビューした「Bolt」が連休のファミリー層動員に成功して2位にランクアップ。先週より興収を伸ばすという離れ業をやってのけた。これでトータル興収は6600万ドル。今後も粘り腰の興行が期待できそうで、1億ドルの大台は楽にクリアしてきそうだ。批評家受けもよかっただけに、アカデミー賞長編アニメーション部門でのノミネートにも期待がかかる。

一方で先週トップの「トワイライト／初恋」は前週比62％ダウンと厳しい興行。ある程度は予想されていたものの、やはり客層がティーンに限定されているだけに引く波も早かった。トータル興収は早くも1億1900万ドルに達しているものの、やはり2億ドル突破は難しそうだ。

「ムーラン・ルージュ」のバズ・ラーマン監督＆ニコール・キッドマンが再タッグを組んだ「オーストラリア」は5位にランクイン。2642館の封切りで5日間興収2000万ドルを記録した。可もなく不可もなくといった数字だが、2時間45分という長尺のわりには健闘の部類か。ただし、批評家の反応は賛否半々で、期待されたアカデミー賞戦線での活躍は絶望的となった。次週以降巻き返しの要素もなさそうで、最終的には4～5000付近で商いを終えそうだ。

ジェイソン・ステイサム扮する凄腕の運び屋が活躍する人気シリーズ第3弾「トランスポーター3」は7位で初登場。05年に封切られた前作は3303館の公開で1600万ドルを売上げ、初登場1位を獲得。これに比べると淋しい結果のようにも映るが、実は数字的には前作とそれほど遜色ない結果になっている。「3」は2626館の公開で3日間興収が1200万ドル。1館あたりのアベレージではさほど変わらない。祝日含む5日間興行では1800万ドルを売り上げており、最初の週末の売上げとしては前作を上回っている。この分なら前作の興収4300万ドル超えも十分に達成できそうで、更なる続編製作もありそうだ。

10位にはなんとわずか36館の限定公開ながら「Milk」がランクイン。カリフォルニア州で同姓婚の禁止を求める住民投票が行われ、予想に反してこれが可決されるという衝撃の展開を迎えたことで、にわかに同性愛問題が国民的関心事に浮上しているタイミングではあったが、1館あたりのアベレージが4万ドルを超えるという大ヒットスタートとなった。
「Milk」は、77年にゲイを公言しながらカリフォルニア州の市政執行委員に選出されるも、翌年射殺されたハーヴェイ・ミルクの半生に迫った伝記映画。監督はこちらもゲイを公言するガス・ヴァン・サントで、ミルクを演じるのはショーン・ペン。ミルクを射殺するダン・ホワイト委員役にジョシュ・ブローリン。監督のサントはミルクをむやみに英雄視するのではなく、生身の人間として描いており、リアルなドキュドラマの様相を呈しているようで、そのあたりが批評家から絶賛されている。当初からアカデミー賞戦線でも期待の高い一作だったが、これでかなり有力なコンテンダーとして浮上。特にショーン・ペンの主演男優賞ノミネートは最有力といってよさそうだ。

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