[2008 Precursors] ボストンのチョイスは「スラムドッグ」と「ウォーリー」
1980年に設立され、今年で29回目を迎える歴史ある批評家賞。
我が道を行くイメージの強いボストンだが、昨年は「ノーカントリー」に作品賞を与えており、ここ10年で3度目となるアカデミー賞との一致をみている。アカデミー賞との直結度は決して高くないが、彼らの選ぶ作品はみな質の高い作品揃いで、決して人気投票的な傾向に陥らない信頼感がある。
そんなボストンが今年作品賞に選出したのは、「スラムドッグ$ミリオネア」と「ウォーリー」の2本。監督賞・主演男優賞・脚本賞の3部門で受賞の「ミルク」にも高い評価を与えている。裏を返すとアカデミー賞受賞の可能性が低い作品が選出された、という見方も出来るが、見る目のあるボストンの批評家たちが選んだこれらの作品は見て損のない秀作ということは間違いなさそうだ。
ボストン映画批評家協会賞
■ 作品賞
★スラムドッグ$ミリオネア(監督:ダニー・ボイル/フォックス・サーチライト)
★ウォーリー(監督:アンドリュー・スタントン/ディズニー)
Runner-Up
ミルク(監督:ガス・ヴァン・サント/フォーカス・フィーチャーズ)
■ 監督賞
★ガス・ヴァン・サント(ミルク、パラノイドパーク)
■ 主演男優賞
★ショーン・ペン(ミルク)
★ミッキー・ローク(The Wrestler)
Runner-Up
リチャード・ジェンキンス(The Visitor)
フランク・ランジェラ(フロスト×ニクソン)
■ 主演女優賞
★サリー・ホーキンス(Happy-Go-Lucky)
Runner-Up
アン・ハサウェイ(Rachel Getting Married)
■ 助演男優賞
★ヒース・レジャー(ダークナイト)
Runner-Up
ロバート・ダウニー・ジュニア(トロピック・サンダー 史上最低の作戦)
■ 助演女優賞
★ペネロペ・クルス(Vicky Cristina Barcelona)
Runner-Up
ヴィオラ・デイヴィス(Doubt)
■ 新人映画人賞
★マーティン・マクドノー(In Bruges)
■ アンサンブル演技賞
★トロピック・サンダー 史上最低の作戦
■ 脚本賞
★ダスティン・ランス・ブラック(ミルク)
■ 撮影賞
★クリストファー・ドイル(パラノイドパーク)
■ 編集賞
★アンソニー・ドッド・マントル(スラムドッグ$ミリオネア)
■ アニメーション映画賞
★ウォーリー(監督:アンドリュー・スタントン/ディズニー)
■ 外国語映画賞
★Let the Right One In(スウェーデン)
■ ドキュメンタリー映画賞
★Man on Wire(監督:ジェームズ・マーシュ/ディスカバリー・フィルムズ)