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[Weekend Report] 「グラン・トリノ」が拡大公開で大爆発!!!

公開劇場を2808館まで拡大した「グラン・トリノ」が驚きの大ヒットを記録している。1館あたりのアベレージは娯楽大作並みの10000ドル超え。この週末3日間だけで2900万ドル超を売り上げる好記録をたたき出している。

年末に限定公開され、批評家に好評を得ていた本作。イーストウッドがこの作品を最後に俳優引退をほのめかしていることから、アカデミー賞主演男優賞受賞を期待する声もあがっている。作品賞部門では苦戦を強いられている本作だが、映画ファンからの支持は絶大だった。前哨戦では期待ほどの成果を得られなかった本作だが、投票分母の多いアカデミー賞では意外といい線までいけるかもしれない。

2位に初登場は、今年のアカデミー賞主演女優部門で最有力視されているアン・ハサウェイと、人気のコメディエンヌ、ケイト・ハドソンが初共演を果たしたコメディー「Bride Wars」がランクイン。親友の二人が同じ日にウェディングを迎えることを知り、相手よりも立派な式を挙げようと奮闘する様を描く。
今をときめく人気女優たちの共演とあって、配給の20世紀フォックスは当然首位デビューを計算していただろうが、老優の思わぬ爆発に後塵を拝する結果となった。とはいえ、3日間興収2150万ドルとまずまずの成績。共演によるケミストリーは見られなかったが、それぞれの女優の興行ポテンシャルはとりあえず見せられた格好だ。

3位に登場は、スピリチュアル・ホラー「The Unborn」。自分を捨てた母親に憎しみを持ち続けていた主人公が、身の周りで起きる数々の不幸から、実は自分が呪われた存在であることを知る。呪いの謎を探るうち、そのルーツがナチスにあることが判明し……。「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」の脚本にも名を連ねているデヴィッド・S・ゴイヤーが監督・脚本を担当している。
2357館で封切られた本作は、2位の「Bride Wars」とほぼ同等の2100万ドルを売り上げる大ヒットを記録。1館あたりのアベレージでは「Bride Wars」を大きく上回った。批評家からの評価はすこぶる悪いが、これだけの興収をあげられれば作品的には大成功の部類。監督・脚本のゴイヤーは良くも悪くも市場のニーズをよく知っているということが言えそうだ。

2週連続トップで年末年始興行を制した「マーリー／世界一おバカな犬が教えてくれたこと」だが、強力なライバルたちに押され4位にランクダウン。前週比53％減と大きく興収を落とした。トータル興収は現時点で1億2300万ドル。最終的には1億5000万ドル付近の商いに落ち着きそうだ。

724館の中規模公開ながら9位にランクインは、「ベンジャミン・バトン／数奇な人生」でアカデミー賞助演女優賞候補も有力視されているタラジ・P・ヘンソンが主演する「Not Easily Broken」。結婚生活20年の夫婦が直面する危機を描いたドラマだ。1館あたりのアベレージ7700ドルとまずまずで、黒人層の取り込みに成功している。

ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門作品賞受賞の「スラムドッグ＄ミリオネア」は依然好調な興行を展開。トータル興収を3400万ドルに伸ばしている。GG賞受賞で次週はさらに興収を伸ばすことが予想され、アカデミー賞効果も望めることから、最終的には7～8000万ドルあたりの興収も十分に期待できそうだ。

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