6日間連続UP! アカデミー賞ノミネーション予想 [助演女優賞]
助演女優賞 ノミネーション予想
●ノミネートに最も近い5人
- ケイト・ウィンスレット(愛を読むひと)
- ペネロペ・クルス(それでも恋するバルセロナ)
- ヴィオラ・デイヴィス(ダウト あるカトリック学校で)
- エイミー・アダムス(ダウト あるカトリック学校で)
- マリサ・トメイ(The Wrestler)
●逆転を狙う有力コンテンダー
- タラジ・P・ヘンソン(ベンジャミン・バトン 数奇な人生)
- ローズマリー・デウィット(レイチェルの結婚)
- デブラ・ウィンガー(レイチェルの結婚)
- フレイダ・ピント(スラムドッグ$ミリオネア)
- ヴェラ・ファーミガ(Nothing But the Truth)
ノミネート当落線上と見られていたケイト・ウィンスレット(愛を読むひと)が、前哨戦終盤にきて猛チャージ。最重要賞となるブロードキャスト批評家賞、そしてゴールデン・グローブ賞を立て続けに制して一躍本命の座に躍り出た。「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」との票割れの懸念があるとはいえ、もはやノミネート落ちの可能性は限りなく低いといってよさそうだ。
オスカー像獲得に最短距離を進んでいると思われたペネロペ・クルス(それでも恋するバルセロナ)だが、突如のウィンスレット擁立ムードの前に成す術なし。アカデミー賞実績で勝るウィンスレットが相手ではやや厳しい情勢だが、こちらもノミネートまでは安泰だろう。
他、作品が有力視されるタラジ・P・ヘンソン(ベンジャミン・バトン/数奇な人生)は、出番はそれほど多くないが、作品の良心とも言えるキャラクターで好感度が高い。落選があるとすれば、同部門に黒人女優2人の選出を会員が嫌った場合だろう。その場合、ヴィオラ・デイヴィス(ダウト あるカトリック学校で)との取捨では前哨戦実績でわずかに劣るヘンソン落選のシナリオが見えてくる。また、前哨戦終盤に近付くにつれ、微妙に「ベンジャミン~」のBUZZが落ちてきているのも気がかりだ。
そのデイヴィスは、前哨戦では常に上位に顔を出し、存在感をアピール。1点不安材料は、共演のエイミー・アダムスとの票割れ。アダムスは作品の語り部的な役柄で出番も多く、知名度も高い。会員からの人気も上々で、ノミネートを横から奪われる可能性もある。とはいえ、デイヴィスのほうが前哨戦実績もBUZZも断然上位。2人同時候補はあっても、デイヴィスのみの落選は考えにくい。
最後の椅子を争うのは、前述のアダムスとマリサ・トメイ(The Wrestler)。トメイは昨年も「その土曜日、7時58分」で有力視されたが落選している。すでに受賞歴があるのがハンデといえばハンデだが、アカデミー会員としては、将来性を見込んで授与したオスカー像の価値を世間にアピールしたいところではある。2度目の受賞はまずないが、ノミネートまでなら十分にありそうだ。
ただ、アダムスその人もアカデミーが発掘したと自負したい人材のひとり。その後の活躍ぶりもめざましく、人気で言えばこちらに分がある。
その他、「レイチェルの結婚」でタイトルロールを演じるローズマリー・デウィットにもチャンスあり。前哨戦序盤では他を一歩リードしたが、その後失速。ただし、主演女優賞部門で共演のアン・ハサウェイが有力視されており、作品の注目度は高い。何とかハサウェイの勢いにあやかりたいところ。
同作品からはデヴラ・ウィンガーにも注意しておきたい。若かりし頃に演技派として認められるもオスカー受賞を成しえなかった天才肌が満を持してのカムバック。前哨戦では名前が挙がらなかったが、ネームバリューは絶大。逆転があっておかしくない。