アカデミー賞ノミネーション予想 [助演男優賞]
助演男優賞ノミネーション予想
●ノミネート予想
- ヒース・レジャー(ダークナイト)
- ジョシュ・ブローリン(ミルク)
- ロバート・ダウニー・ジュニア(トロピック・サンダー 史上最低の作戦)
- デヴ・パテル(スラムドッグ$ミリオネア)
- ブラッド・ピット(バーン・アフター・リーディング)
●逆転を狙う有力コンテンダー
- フィリップ・シーモア・ホフマン(ダウト あるカトリック学校で)
- ジェームズ・フランコ(ミルク)
- マイケル・シャノン(レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで)
- エディ・マーサン(Happy-Go-Lucky)
- レイフ・ファインズ(愛を読むひと)
もはやヒース・レジャー(ダークナイト)以外の受賞はありえない雰囲気で、他の候補者はただの引き立て役に終わりそうだというのが本当のところ。他4人の候補者にとっては、ノミネートが最終的なゴールといって差し支えなさそうだ。
前哨戦をリードしたのは、ジョシュ・ブローリン(ミルク)、ロバート・ダウニー・ジュニア(トロピック・サンダー 史上最低の作戦)、デヴ・パテル(スラムドッグ$ミリオネア)、フィリップ・シーモア・ホフマン(ダウト あるカトリック学校で)、ジェームズ・フランコ(ミルク)、エディ・マーサン(Happy-Go-Lucky)、マイケル・シャノン(レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで)。順当にいけば、この中から4人の候補者が選出されることになるだろう。
ほぼ当確なのは、ジョシュ・ブローリンとロバート・ダウニー・ジュニアの2人。それぞれ、「W.」「アイアンマン」と他に主演作を抱え、好評を博している。票割れの心配もなさそうで、合わせ技での得票が期待できそうだ。
知名度こそゼロに等しいが、作品の強さでノミネートを勝ち取れそうなのがデヴ・パテル。助演部門にエントリーしているが、実質主演。イギリス育ちのパテルはスマートな身のこなしが必ずしもキャラクターと同化せず、個人的には評価しないが、共感度の高いキャラクターで票を集めやすそうだ。
残る1つの椅子争いは熾烈。順当ならフィリップ・シーモア・ホフマンだが、ジェームズ・フランコの逆転がありそうな気配。フランコは「スモーキング・ハイ」での演技も高評価で、08年は殻を破って大きく成長した年として記憶されそう。昨年のケイシー・アフレックのように、将来性を評価されてのノミネートがあっていい。
前哨戦実績で上位のエディ・マーサン。実は「ハンコック」にも出演していて顔は知られているのだが、知名度はまだまだ低い。頼みの綱はアカデミー会員が大好きなマイク・リーのネームバリュー。リー作品からは多数の演技賞候補者が生まれているのが強みだが、そのほとんどは女優部門というのは気になるところ。
役柄のインパクトでアピールしたいのがマイケル・シャノン。出番はたったの2シーンだけと少ないが、強烈なインパクトを残す。精神異常者という設定だが、実は登場キャラクターの中でもっともまともという、作品の鍵ともなる重要な役柄。重要賞での実績がないのが弱みだが、逆転の目は十分にある。
他、要注意なのが「バーン・アフター・リーディング」のブラッド・ピット。「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」で主演賞候補を有力視されているピットだが、このケースは90年のアル・パチーノを髣髴とさせる。パチーノはその年、「ゴッド・ファーザーPART III」で主演賞候補を確実視されながらまさかの落選。その埋め合わせとでも言うように、「ディック・トレイシー」のコミック演技で助演賞ノミネートを受けた。今年、ピットに同じことが起きる可能性は決して低くないように思える。