アカデミー賞ノミネーション予想 [主演女優賞]
主演女優賞ノミネーション予想
●ノミネート予想
- アン・ハサウェイ(レイチェルの結婚)
- メリル・ストリープ(ダウト あるカトリック学校で)
- アンジェリーナ・ジョリー(チェンジリング)
- サリー・ホーキンス(Happy-Go-Lucky)
- ケイト・ウィンスレット(レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで)
●逆転を狙う有力コンテンダー
- ミシェル・ウィリアムス(Wendy and Lucy)
- ケイト・ブランシェット(ベンジャミン・バトン 数奇な人生)
- メリッサ・レオ(Frozen River)
- クリスティン・スコット=トーマス(I’ve Loved You So Long)
- ケイト・ベッキンセール(Nothing But the Truth)
ノミネート当確はアン・ハサウェイ(レイチェルの結婚)とメリル・ストリープ(ダウト あるカトリック学校で)の2人のみ。受賞争いも今のところこの2人に絞られた感がある。
昨年、有力視されながらまさかの落選を喫したアンジェリーナ・ジョリー(チェンジリング)だが、今年はおそらく大丈夫。なんと言っても対象作が御大イーストウッド監督作品というブランドが大きい。作品の認知度が昨年の「マイティ・ハート」に比べると断然高く、息子を捜し求める失意の母親という役柄も共感を集めやすい。
前哨戦実績上位のサリー・ホーキンス(Happy-Go-Lucky)は、自身の知名度と作品の認知度が鍵。小粒な英国製作品というのはハンデだが、マイク・リー監督のネームバリューは心強い味方になる。リー作品からは多数の演技賞候補が出ており、そのほとんどが知名度のハンデを克服してのもの。ノミネートまでは問題ないと見る。
残る一席を4人が争う展開と見るが、最上位はケイト・ウィンスレット(レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで)だろう。助演女優部門との票割れが懸念されるが、ゴールデン・グローブ賞では何と両部門で受賞という離れ業。長らくオスカー像おあずけ状態にあったウィンスレットにそろそろ栄冠を……という風向きにあり、票が集まりやすい状態にある。おそらく受賞は助演部門でということになりそうだが、ダブルノミネートの可能性は低くない。
前哨戦実績で勝るメリッサ・レオ(Frozen River)は作品の認知度の低さをどこまでハネ返せるか。「21グラム」の熱演で助演女優賞有力コンテンダーとして名を連ねたこともあり、自身の知名度はそこそこあるはずだが、ビッグネームたちが相手ではやや分が悪い。
知名度の高さとアカデミー会員からの寵愛で逆転を狙うケイト・ブランシェット(ベンジャミン・バトン/数奇な人生)。幅広い年代を演じ分け、さすがの演技力を見せ付ける。ただし、前哨戦では序盤こそ上位に食い込んだが、後半失速。前哨戦実績で勝るライバルを相手にどこまで巻き返せるか。
小品「Wendy and Lucy」でタイトルロールを演じるミシェル・ウィリアムズの存在が面白い。愛犬と旅をする女性役でほぼ一人芝居を披露。元夫ヒース・レジャーが授賞式の主役となりそうな気配だけに、ウィリアムズがノミネートとなれば話題性は抜群だ。下衆な深読みはさておき、「ブロークバック・マウンテン」であと一歩のところで受賞を逃した過去が評価されれば、ノミネートがあっていい。