[Weekend Report] リュック・ベッソン製作「Taken」がヒット・スタート!
スーパーボウルが放映されるとあって、BoxOfficeにとっては厳しい集客が予想された週末。ところが、大方の予想を大きく上回る数字で首位デビューを果たしたのが「Taken」だ。
リーアム・ニーソンが娘を誘拐されたスパイを演じるこのリベンジ・スリラーは、リュック・ベッソン・プロデュースによる娯楽作。例によって批評家からは冷たい反応を浴びせられているが、映画ファンは温かくこれを迎え入れた。3183館の封切りで2470万ドルを稼ぐスマッシュヒットで、これはスーパーボウルの週末としては史上2位という好記録。ただし、スーパーボウル当日となる日曜には、前日比60%減とやはり厳しい興行を強いられている。
配給の20世紀フォックスにとっては、これが2009年最初のヒット作となる。年明け早々にリリースした期待作「Bride Wars」が期待はずれの結果に終わっていただけに、「Taken」の思わぬヒットに狂喜していることだろう。
韓国映画「箪笥」のリメークとなる「The Uninvited」は3位に初登場。2344館の封切りで1000万ドル超を稼いでいる。アジアン・ホラーのリメーク・ブームはとうに去っている印象だが、まだこれだけの数字をあげるポテンシャルがあるなら、しばらくリメーク作品がなくなることはなさそうだ。
レニー・ゼルウィガー主演のコメディ「New in Town」は1941館の公開で670万ドルしか稼げない惨敗。仕事での成功しか頭にないバリバリのキャリアウーマンが、昇進を狙って立候補した田舎でのプロジェクトに携わるうちに、人生で本当に大切なことに気づく……というありがちなプロットに、映画ファンが食らいつく要素はなかった。
批評家からは最低レベルの批評が相次いでおり、ゼルウィガーのキャリアを汚す作品となった。笑えないコメディが笑えない結果を生んでしまった。
アカデミー賞ノミネート発表を受け、作品賞にノミネートされた作品たちが軒並み公開劇場を拡大。サプライズ候補となった「愛を読むひと」は早速635館もの増館に乗り出し、ランキングを5つ上げている。ただし、アベレージは平凡で、トータル興収も1200万ドルとまだまだ。
8部門にノミネートされた「ミルク」も632館の大幅増で5ランクアップに成功したが、こちらもアベレージは平凡。逆転受賞へのアピールには至っていない。
一方で本命視される「スラムドッグ$ミリオネア」は今週も222館の増館。ランキングこそ1つ下げたものの、アベレージはまずまず優秀で、トータル興収を6700万ドルに伸ばした。昨年の「JUNO/ジュノ」の興収1億4300万ドルには届きそうもないが、配給のフォックス・サーチライトとしては、2番目の興収記録である「サイドウェイ」の7100万ドルはクリアできそうだ。
TW | LW | Title | 配給 | Weekend | 劇場数 | Total | 週 |
1 |
N
|
Taken | Fox |
$24,717,037
|
3,183
|
$24,717,037
|
1
|
2 |
1
|
Paul Blart: Mall Cop | Sony |
$13,872,751
|
3,206
|
$83,247,655
|
3
|
3 |
N
|
The Uninvited | P/DW |
$10,325,824
|
2,344
|
$10,325,824
|
1
|
4 |
4
|
Hotel for Dogs | P/DW |
$8,632,740
|
3,160
|
$48,156,061
|
3
|
5 |
3
|
グラン・トリノ | WB |
$8,232,278
|
3,015
|
$110,178,990
|
8
|
6 |
5
|
スラムドッグ$ミリオネア | FoxS |
$7,628,713
|
1,633
|
$67,193,169
|
12
|
7 |
2
|
アンダーワールド:ビギンズ | SGem |
$7,581,272
|
2,942
|
$33,165,746
|
2
|
8 |
N
|
New in Town | LGF |
$6,741,530
|
1,941
|
$6,741,530
|
1
|
9 |
6
|
ブラッディ・バレンタイン3D | LGF |
$4,479,662
|
1,406
|
$44,827,233
|
3
|
10 |
7
|
Inkheart | WB (NL) |
$3,721,492
|
2,655
|
$12,813,023
|
2
|