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[2009夏興行展望] 天使と悪魔

■ 天使と悪魔
監督:ロン・ハワード
出演:トム・ハンクス、アイレット・ゾラー、ユアン・マクレガー
配給:ソニー
OP興収予想:6500万ドル
総興収予想:1億8000万ドル
物語:
ハーバード大学の教授ロバート・ラングドンのもとに1本の電話が鳴る。欧州原子核研究機構(CERN)の所長マクシミリアン・コーラーからのその電話は、殺害された同研究所の科学者レオナルド・ヴェトラの胸に焼き付けられた紋章を解析してほしいという依頼だった。紋章を秘密結社イルミナティのものと断定したラングドンだったが、ちょうどその頃、ヴァチカン市国ではイルミナティを名乗る者からコンクラーベの候補者たちを誘拐したという犯行声明が届けられていた……。
展望:
「ダ・ヴィンチ・コード」から3年。ロバート・ラングドン教授が帰ってくる。……とはいえ、トム・ハンクス演じるラングドン自体に強烈な個性があるわけでもなく、思い出されるのは不評だった後ろ髪の襟足の長さくらい。その襟足をもバッサリ切った今回は、仮にその役名が変わっていても誰も気づかないというのが本当のところだろう。その事実は逆に、前作を見ていない人間に対してもアプローチしやすいという利点でもある。実際この「天使と悪魔」は、原作ではラングドン教授が「ダ・ヴィンチ・コード」以前に遭遇した事件という設定であり、続編としての連動性は皆無。客層を広げるチャンスはある。
ただし、前作「ダ・ヴィンチ・コード」は全米で2億1700万ドルを売り上げる大ヒットを記録したとはいえ、作品の出来は不評だった。ファンの多い原作だけにおそらく今回も作品の評価はそれほど高くなりそうもない。興行の推移としては、2週目以降急激に勢いを失った前作と似たような展開になるはずだ。となると、原作の知名度の比較から、前作ほどのオープニングは期待できず、おのずと総興収は前作を下回る結果となりそうだ。


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