[2009夏興行展望] ターミネーター4
■ ターミネーター4
Terminator Salvation
監督:マックG
出演:クリスチャン・ベール、サム・ワーシントン
配給:ワーナー・ブラザース
OP興収:6500万ドル
総興収:2億1000万ドル
物語:
ジャッジメント・デイ(審判の日)以後の荒廃した世界。核攻撃を生き延びた人類は、人工知能を持つ機械たち(スカイネット)に対してレジスタンス闘争を続けていた。レジスタンスのリーダーであるジョン・コナーはあるとき、マーカス・ライトという謎の男に出会う。記憶をなくしたマーカスは実はスカイネットが生み出したターミネーターなのだが、自分を人間だと思い込んでいた。コナーとマーカスは協力してスカイネット中枢に辿り着くが、そこには驚くべき真実が待ち構えていた……。
展望:
ジェームズ・キャメロンが手がけた1,2は別格として、最低ノルマはジョナサン・モストゥ監督版「3」の1億5000万ドルとなる。アーノルド・シュワルツェネッガーというシリーズの顔を失ったことは本来なら致命傷となるところだが、予告編の出来のよさからシリーズ再生を期待されている今の流れからすれば、それほどダメージを受けることはなさそうだ。同日公開「ナイト ミュージアム2」と客層がかぶることはなさそうだが、少なからず客を食い合うことになるのは間違いない。目標達成のためには少なくとも5000万ドル以上のオープニングが必要となる。
もうひとつの注目は、後発となる「トランスフォーマー」続編とのライバル対決。「トランスフォーマー」監督のマイケル・ベイがT4のマシンデザインを指して「オレらのパクリじゃねーか」と発言したのをきっかけに、両者の間で激しい舌戦が繰り広げられた。「トランスフォーマーみたいなお子様向けじゃなく、オレたちは大人向けの映画を作ってんだ」と応酬するマックG監督の言葉が真実なら、「ダークナイト」ヒットの事例からも大化けがあっておかしくない。脚本にはその「ダークナイト」を手がけたジョナサン・ノーランに加え、「007/カジノ・ロワイヤル」と「慰めの報酬」を手がけたポール・ハギスが参加している。脚本の出来には一寸の不安もなく、マックG監督の言葉にも信憑性がある。となれば2億ドル超のヒットとなる可能性も十分。ぜひとも「トランスフォーマー」続編を下してマイケル・ベイの鼻を明かしてほしい。