[2009夏興行展望] Land of the Lost
■ Land of the Lost
監督:ブラッド・シルバーリング
出演:ウィル・フェレル、ダニー・マクブライド、アナ・フリール
配給:ユニバーサル
OP興収:3500万ドル
総興収:1億1000万ドル
物語:
70年代に放送された同名TVシリーズの映画化。探検家リック・マーシャル(ウィル・フェレル)が、ひょんなことから太古の恐竜たちや正体不明のモンスターたちが闊歩する謎の土地を冒険することになる。
展望:
昨年7月に発表した傑作「俺たちステップ・ブラザーズ」に続くウィル・フェレルの新作。フェレル主演作はこのところ日本で「俺たち~」シリーズとして定着しているが、そのどれもがアダルト層をターゲットにした作品で、フェレルの出世作「エルフ ~サンタの国からやってきた~」のようにファミリー層にアピールする作品は久しぶり。やや大人向けな笑いを得意とするフェレルだが、最大のヒット作は「エルフ~」の1億7300万ドルで、実は子供たちにも受ける要素を多分に持っていると言ってよさそう。内容が子供たちに受ければ「エルフ~」級のヒットもありうる。
監督は「レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語」のブラッド・シルバーリング。劇場用映画はまだ5作品しか発表していないが、うち2本が1億ドル超と結果を出している。ただ、その「キャスパー」と「レモニー~」の興行も、配給サイドの期待に必ずしも応えているとはいえず、やや不安の残る人選ではある。とはいえ、「レモニー~」や「ムーンライト・マイル」などを見る限り、その手腕は確かで、作品のクオリティの高さは保証されている。フェレルをいかにコントロールし、ファミリー層が安心して見られる映画を作れるか、焦点はそのあたりになりそうだ。