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[US BoxOffice] 2009年5月22日（金）～5月24日（日）興行成績

注目の対決は「ナイト2」に軍配！「T4」は観客に不評！

どちらもビッグ・オープニングが期待された2本の大作が同週公開とあって、どちらが首位デビューを果たすのかに注目が集まっていた今週末のBoxOffice。ライバルを下して見事1位の座についたのは、「ナイト ミュージアム2」のほうだった。

前作「ナイト ミュージアム」は06年の12月22日に公開され、総興収2億5000万ドルを売り上げる大ヒット。ただし、最初の週末は3000万ドル足らずと苦戦していた。その後の年末年始興行にさしたるライバルがいなかったこと、ファミリーが楽しめるお手軽な娯楽作だったことが幸いしてロングランヒットとなったが、果たして「2」の興行はどう出るか。とりあえず最初の週末は、4096館の公開で5300万ドルの売り上げとなかなかのオープニング興収を記録。前作より大幅に興収を伸ばしたが、これは市場が賑わう夏興行の特性を考えれば当たり前のこと。むしろ、ロングラン興行の難しい、デビュー週末一発勝負の夏興行において、5300万ドル程度の興収に落ち着いたということは、すなわち「1」の総興収にはまったく及ばないことが決定してしまったようなものだ。

そもそも年末公開でヒットの実績あるこの目玉シリーズ続編を夏に公開すること自体が不自然なのだが、実はこれには理由がある。配給の20世紀フォックスはこの年末、ジェームズ・キャメロン監督の新作となる超大作「James Cameron’s アバター」の公開を予定しているからだ。「タイタニック」級のヒットを目指す同作から観客を間引くような番組編成は許されるはずもなく、同社においては最重要視されるべきドル箱シリーズの続編も、公開時期の調整を迫られる事態になったというわけだ。もともと「～アバター」はこの夏の公開を予定されており、もしもキャメロンが予定通り作品を完成させていたなら、「ナイト2」は年末公開でボロ儲け……となっていた可能性が高い。だが残念ながら、夏興行ではそれほどの興行ポテンシャルを持つ作品ではなく、おそらく2億ドル台を超えてくるのは難しいだろう。とはいえこのオープニング興収なら「3」製作はまず間違いなく、今後こそ年末公開で人気を復活させたいところだ。

2位に甘んじた「ターミネーター4」は、3530館の公開で4300万ドルの売り上げ。ただし、「ナイト2」より1日早い木曜日から封切っているので、総興収は5600万ドルと上回っている。予告編が公開されるや、リアリズムを重視したその映像スタイルが高く評価され、ネットを中心にクチコミが広がり話題騒然に。新しいシリーズ三部作への期待は日増しに高まっていたが、完成品を目にした批評家や観客たちからは、高すぎた期待の裏返しか、失望の声が多くあがっている。この分では次週以降の興行にも明るい兆しはなく、2億ドルと推定される製作費を国内だけで回収するのはほぼ絶望的となってしまった。世界的に人気のあるシリーズだけに、全世界の興収で黒字に転換するだろうが、この思わぬ躓きがシリーズ打ち切りにつながる可能性は否定できない。少なくとも、マックG監督の進退問題には発展しそうだ。

5位の「Dance Flick」は、「最終絶叫計画」シリーズのウェイアンズ兄弟によるパロディー映画の新作。題名からもわかるように、今度はダンス映画を徹底的に笑い飛ばしている。2450館の公開で1100万ドルのオープニング興収は、バカバカしいながらも一定のファン獲得には成功してきたウェイアンズ作品としては物足りない数字。平均2000万ドル近く売り上げてきた過去のオープニング実績の約半分しか稼いでいない。やはりこの週末はファミリー層と男性層を根こそぎ大作2本に奪われる形になっており、勝負する週を間違えたとしかいいようがない。

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