もし作品賞ノミネーションが10作品だったら……
もし作品賞ノミネーションが10作品だったら、ここ数年でどんな作品が作品賞候補の栄誉を受けていただろうか。2005年から、作品賞候補を有力視されながら落選してきた作品の中から、候補に挙がっていたかもしれない作品をリストアップしてみた。アカデミーの改革がもう少し早かったら、”アカデミー賞作品賞候補作品”として後世にその名をかたられていたかもしれない作品たちだ。
2005年
ブロークバック・マウンテン
グッドナイト&グッドラック
クラッシュ
カポーティ
ミュンヘン
★ウォーク・ザ・ライン/君につづく道
★キング・コング
★ヒストリー・オブ・バイオレンス
★ナイロビの蜂
★プライドと偏見
2006年
ディパーテッド
バベル
硫黄島からの手紙
リトル・ミス・サンシャイン
クィーン
★ドリームガールズ
★ユナイテッド93
★パンズ・ラビリンス
★トゥモロー・ワールド
★父親たちの星条旗
2007年
フィクサー
JUNO/ジュノ
ノーカントリー
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
つぐない
★潜水服は蝶の夢を見る
★イントゥ・ザ・ワイルド
★レミーのおいしいレストラン
★ボーン・アルティメイタム
★アメリカン・ギャングスター
2008年
スラムドッグ$ミリオネア
ベンジャミン・バトン 数奇な人生
ミルク
フロスト×ニクソン
愛を読むひと
★ダークナイト
★ウォーリー
★グラン・トリノ
★チェンジリング
★レスラー
さて、これをどう見るか。
もちろん、昨年で言えば「ダークナイト」や「レスラー」などの傑作が作品賞候補から漏れたのは驚くべきことだが、逆に落選したことがアカデミー賞の特性を物語る1つのドラマだったようにも思う。ノミネーションが10作品に拡大されることで、明暗を分けるこれらのドラマ性が薄まるのは間違いない。