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[US BoxOffice] 2009年10月9日（金）～10月11日（日）興行成績

話題のホラー「パラノーマル・アクティビティ」が超ヒット！

画像は5位の「Paranormal Activity」

今週は5位に初登場の「Paranormal Activity」からご紹介。2年前のスラムダンス映画祭で上映され、一部で話題を呼んでいたホラー映画が160館で公開され、1館あたりのアベレージ4万4000ドルという驚異的な数字で大ヒットしている。

ある家で起きる超常現象をホームビデオで撮影したドキュメンタリー・タッチのホラー映画で、製作費はわずかに1万ドル。現在までに800万ドルを稼いでいるので、早くも製作費の800倍を稼いでいる計算になる。今後さらにクチコミが広がり、上映館が拡大されることが予想されるので、最終的には製作費の1億倍を稼ぎ出すのも夢ではない。同様のスタイルは「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」が先駆的存在だが、この「Paranornal～」も当時に負けない話題ぶり。2年前の映画祭当時、そのポテンシャルに目をつけたドリームワークスが早々にリメイク権を獲得していたようだが、あまりによく出来たホラー映画のため、どうあがいてもリメイクは成功しないと判断、再映画化を諦めた経緯があるそうだ。
客足が全体的に鈍る秋の映画興行において、これほどまでに劇場を沸かせる映画が登場するのは珍しいこと。小規模公開ではあるが、この映画の登場はすでに社会現象と化しつつある。日本ではプレシディオが配給権を獲得。全国公開を予定している。

さて、「Paranoamal～」ショックで影が薄くなってしまったが、今週首位1位の「Couples Retreat」もなかなか好調なデビューとなっている。3000館で封切られた本作は、製作費7000万ドルの恋愛コメディー（「Paranormal～」の7000倍）。旅行中のカップルたちが様々な試練に直面し、互いの関係を見つめ直さざるを得なくなる。日本ではほとんど知名度がないが、アメリカでは人気のヴィンス・ヴォーン主演最新作で、オープニング興収3500万ドルと、ヴォーンの興行ポテンシャルが十分に証明される数字が出ている。ヴォーンの前作「Four Christmas」は1億2000万ドル、「Fred Claus」は7200万ドル、「ハニーVSダーリン」は1億1800万ドル、そして「ウェディング・クラッシャーズ」は2億900万ドルと、ヴォーンは今やかつてのジム・キャリー並みの超人気俳優といって差し支えない実績を誇る。ただし、自身のスタンダップ・コメディー・ショウを劇場公開した「Vince Vaughn’s Wild West Comedy Show: 30 Days & 30 Nights – From Hollywood to the Heartland」は壊滅的な失敗となっており、ヴォーン自身に人気があるのかどうかは微妙なところだ。とはいえ、映画ファンは”ヴォーンが出ている映画は面白い”という認識は持っているようで、今回の新作も1億ドル超のヒット作となる可能性が高い。

限定公開組で注目は、4館で封切りの「An Education」。自分の親と同じ世代の男性と恋に落ちる少女を演じたキャリー・マリガンは、今年のアカデミー賞主演女優賞ノミネートを確実視されている。1館あたり4万ドルのアベレージはマリガンへの注目度の高さを物語る
数字であり、同時にアカデミー賞会員に猛烈なアピールとなる。作品と自身の知名度の低さだけがアカデミー賞受賞の障害となっているマリガンだが、このまま順調な興行が続けばいきなりの戴冠があっても不思議はない。

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