[受賞最終予想] 録音賞
録音賞は現場で集めた音をミキシングする技術を競うもので、一から音を作り出す音響編集賞に比べると、CG多用のアクション大作よりも、現場主義のアクション映画(「ボーン・アルティメイタム」「ブラックホーク・ダウン」)や、ミュージカル映画(「シカゴ」「ドリームガールズ」「Ray/レイ」)が受賞するケースが多い。
技術賞は無条件で「アバター」という空気があり、事実この部門では前哨戦でも他をリードしているが、上記の傾向から推測する限り、「アバター」が簡単に独走を許してもらえるとは思えない。むしろ組合賞および英国アカデミー賞を制した「ハート・ロッカー」を優位にとるべきだろう。
常連が多く名を連ねるこの部門で、2人合わせてノミネート1回だけという「ハート・ロッカー」コンビは珍しい存在。12回ノミネートされながら1度も受賞していない候補者もいる中で、ノミネート2回目で受賞できるならラッキーだ。ちなみに、この部門の常連の中には計20回ノミネートされながら1度も受賞出来ずにいる不運な人間もいる。彼は数年前の授賞式オープニングVTRに出演し、「17回もノミネートされてるのに1度も受賞してないんだよ」とボヤいて笑いを誘っている。
○ クリストファー・ボイズ、グレイ・サマーズ、アンディ・ネルソン、トニー・ジョンソン(アバター) オスカー実績 クリストファー・ボイズ(ノミネート10回・受賞4回) グレイ・サマーズ(ノミネート7回・受賞4回) アンディ・ネルソン(ノミネート12回・受賞1回) トニー・ジョンソン(ノミネート1回・受賞0回) |
◎ ポール・N・J・オットソン、レイ・ベケット(ハート・ロッカー) ポール・N・J・オットソン(ノミネート1回・受賞0回) レイ・ベケット(ノミネート0回・受賞0回) |
マイケル・ミンクラー、トニー・ランベルティ、マーク・ウラノ(イングロリアス・バスターズ) マイケル・ミンクラー(ノミネート10回・受賞3回) トニー・ランベルティ(ノミネート0回・受賞0回) マーク・ウラノ(ノミネート1回・受賞1回) |
アンナ・ベルマー、アンディ・ネルソン、ピーター・J・デヴリン(スター・トレック) アンナ・ベルマー(ノミネート9回・受賞0回) アンディ・ネルソン(ノミネート12回・受賞1回) ピーター・J・デヴリン(ノミネート2回・受賞0回) |
グレッグ・P・ラッセル、グレイ・サマーズ、ジェフリー・パターソン(トランスフォーマー リベンジ) グレッグ・P・ラッセル(ノミネート12回・受賞0回) グレイ・サマーズ(ノミネート7回・受賞4回) ジェフリー・パターソン(ノミネート1回・受賞0回) |