[受賞最終予想] 監督賞
史上初の女性監督受賞なるか―。答えはYES。前哨戦での圧勝ぶりからキャスリン・ビグローの受賞は揺るがない。
今年の授賞式は見どころ満載で大忙しだ。主演女優賞はサンドラ・ブロックが受賞してもメリル・ストリープが受賞しても盛り上がること間違いなし、主演男優賞はジェフ・ブリッジスでスタンディング・オベーション、そしてこの監督賞では史上初の女性監督受賞に拍手喝さい――。一晩にこれほど多くの主役が生まれることも珍しい。この中の誰がもっとも印象的なスピーチで世界中の映画ファンの心を掴むことが出来るのか。予想する上では面白みの少ない今年のアカデミー賞だが、授賞式には多数のドラマが用意されている。
元だんなのジェームズ・キャメロンが一応対抗馬と目されているが、「タイタニック」で一度受賞しており、しかもスピーチでやらかしてしまっているので2度目はなさそう。それなら愛される映画オタク、クエンティン・タランティーノのほうがまだチャンスは大きいように思える。噂されている通り「イングロリアス~」が猛烈な追い込みを見せているようであれば、当然タランティーノへの票も多く集まっていることだろう。かつてはさんざん”保守的”と揶揄されてきたアカデミーだけに、女性監督の勇躍に二の足を踏むという可能性だってなくはない。
それでもやはり、戦士たちの心の傷という難しいテーマに対し、真っ向から力強く取り組んだビグローの勇気を否定することは難しいだろう。彼女がオスカーナイトの主役の一人になることは間違いない。
◎ キャスリン・ビグロー(ハート・ロッカー) オスカー実績 ノミネート0回・受賞0回 |
ジェイソン・ライトマン(マイレージ、マイライフ) オスカー実績 ノミネート1回・受賞0回 2007年 JUNO/ジュノ(候補) |
○ クエンティン・タランティーノ(イングロリアス・バスターズ) オスカー実績 ノミネート0回・受賞0回 1994年 パルプ・フィクション(候補) |
ジェームズ・キャメロン(アバター) オスカー実績 ノミネート1回・受賞0回 1997年 タイタニック(受賞) |
リー・ダニエルス(プレシャス) オスカー実績 ノミネート0回・受賞0回 |