第63回カンヌ国際映画祭結果発表!「アウトレイジ」無冠
第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の結果が発表され、日本から出品の北野武監督「アウトレイジ」は残念ながら無冠に終わった。もっとも、この北野新作は上映直後から現地の厳しい批評にさらされ、受賞争いからは大きく後退しており、無冠は順当な結果と見る向きが多い。
最高賞となるパルムドールを受賞したのは、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品「前世を思い出せるブンミおじさん(原題)」(Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives)。余命わずかの主人公のもとに、他界した妻と失踪中の息子が現れるという物語が審査員長ティム・バートンのハートを射止めた。
下馬評の高かったアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督新作「BIUTIFUL」からは、ハヴィエル・バルデムが男優賞を受賞。また、巨匠アッバス・キアロスタミの「COPIE CONFORME」に主演したジュリエット・ビノシュに女優賞が贈られた。
一方、下馬評の高かったマイク・リー「ANOTHER YEAR」が無冠に終わるという波乱もあり、今年のカンヌはサプライズ満載の結果となった。
■ パルムドール
★LOONG BOONMEE RALEUK CHAAT(Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives) (監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン/1h30)
■ グランプリ
★DES HOMMES ET DES DIEUX (監督:グザヴィエ・ボーヴォワ/2h00)
■ 男優賞
★ハヴィエル・バルデム(BIUTIFUL)
★エリオ・ジェルマーノ(LA NOSTRA VITA)
■ 女優賞
★ジュリエット・ビノシュ(COPIE CONFORME)
■ 監督賞
★マチュー・アマルリック(TOURNÉE)
■ 脚本賞
★POETRY(イ・チャンドン)
■ 審査員賞
★A Screaming Man(マハマット=サレー・ハルーン監督)