【全米ボックスオフィス 2010年7/16~7/18】 「インセプション」が堂々の首位デビュー!「魔法使いの弟子」は撃沈
今年一番の話題作と言っても過言ではない「インセプション」がいよいよその全貌を現した。3792館で封切られた本作は、最初の3日間で6200万ドルを稼ぐ期待通りの大ヒットスタート。主演のレオナルド・ディカプリオにとっても、自身の主演作としては最も大きな数字でのデビューとなった(これまでの記録は前作「シャッター・アイランド」の4100万ドル)。
物語の一切が秘密に包まれ、情報は概念的で難度の高いイメージが先行した予告編のみという、宣伝する側にとっては非常に難しい素材だったはずだが、市場はやはり大傑作「ダークナイト」を生み出したタダモノじゃない監督の最新作を心待ちにしていたようだ。内容に関わらず、「またすごい作品が観られるかも」という期待感のみが映画ファンの足を劇場に向けさせた。
オープニング興収6200万ドルという数字自体は、他のサマームービー(「アイアンマン2」1億2800万ドル、「トイ・ストーリー3」1億1000万ドル、「シュレック・フォーエバー」7000万ドル)と比べるとだいぶ見劣りするが、続編ではないオリジナルストーリーであること、観る者を選ぶ難度の高い内容であることを考慮に入れれば、この数字は十分に評価に値する。
また、クリストファー・ノーラン監督作品は、前作「ダークナイト」も驚異的な大爆発のオープニング後も大きな落ち込みを見せることなく、リピーターの獲得に成功して息の長い興行を展開した実績がある。今回の「インセプション」もリピーター獲得必至のつくりになっており、粘り腰の興行が期待できそうだ。おそらく順調にいけば2億ドル超は間違いなく、うまくハマれば3億ドル超のメガヒットもありうる。
一方、ジェリー・ブラッカイマー製作×ジョン・タートルトーブ監督×ニコラス・ケイジ主演という大ヒットシリーズ「ナショナル・トレジャー」トリオが組んだ話題作「魔法使いの弟子」は、3504館の封切りで3日間興収わずか1700万ドルと撃沈した。ディズニー配給のわかりやすいファミリー・ムービーのはずだったが、ブラッカイマーの神通力もむなしく惨敗。ブラッカイマーはこの夏先行公開された「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」も最低ラインの1億ドルに届かない不発に終わっており、明らかなスランプに陥っている。製作中の「パイレーツ・オブ・カリビアン」新シリーズにやや暗雲が立ち込めたか。
TW | LW | Title | 配給 | Weekend | 劇場数 | Total | 週 |
1 |
N
|
インセプション | WB |
$62,785,337
|
3,792
|
$62,785,337
|
1
|
2 |
1
|
怪盗グルーの月泥棒 | Uni. |
$32,803,660
|
3,501
|
$118,434,555
|
2
|
3 |
N
|
魔法使いの弟子 | BV |
$17,619,622
|
3,504
|
$24,708,059
|
1
|
4 |
2
|
トワイライト・サーガ/エクリプス | Sum. |
$13,420,480
|
4,001
|
$264,791,897
|
3
|
5 |
4
|
トイ・ストーリー3 | BV |
$11,998,276
|
3,177
|
$362,965,378
|
5
|
6 |
6
|
俺たちグローン・アップス | Sony |
$9,911,016
|
3,074
|
$129,165,357
|
4
|
7 |
5
|
エアベンダー | Par. |
$7,755,153
|
2,805
|
$115,138,607
|
3
|
8 |
3
|
プレデターズ | Fox |
$7,016,502
|
2,669
|
$40,300,543
|
2
|
9 |
7
|
ナイト&デイ | Fox |
$3,608,021
|
1,925
|
$69,117,400
|
4
|
10 |
8
|
ベスト・キッド | Sony |
$2,288,707
|
1,532
|
$169,290,675
|
6
|