[2010 Precursors] ナショナル・ボード・オブ・レビューで賞レース開幕！
賞レースの幕開けを告げるナショナル・ボード・オブ・レビュー（以下NBOR）。毎年多くのアカデミー賞受賞者を輩出している権威ある賞だが、今年は「ソーシャル・ネットワーク」が作品賞、監督賞、主演男優賞、脚色賞の主要4部門で受賞し、完勝を果たした。
ただし、NBORは決してアカデミー賞との直結度が高い映画賞というわけではなく、去年も受賞作「マイレージ、マイライフ」は本番での受賞を逃している。また、BEST10に選ばれた作品を見ても、アカデミー賞にノミネートされたのは6本に留まっており、ここで候補落ちした作品にもまだまだチャンスはあると言えそうだ。ちなみに去年のNBOR主要部門受賞者は、監督賞クリント・イーストウッド（インビクタス）、主演男優賞ジョージ・クルーニー（マイレージ、マイライフ）＆モーガン・フリーマン（インビクタス）、主演女優賞キャリー・マリガン（17歳の肖像）、助演男優賞ウッディ・ハレルソン（The Messenger）、助演女優賞アンナ・ケンドリック（マイレージ、マイライフ）、脚本賞ジョエル＆イーサン・コーエン（A Serious Man）、脚色賞ジェイソン・ライトマン、シェルドン・ターナー（マイレージ、マイライフ）……つまり1人としてアカデミー賞を受賞していない。NBORで受賞したからと言って各部門で本命視するのは尚早といってよさそうだ。
ナショナル・ボード・オブ・レビュー
■ 作品賞
★ソーシャル・ネットワーク（監督：デヴィッド・フィンチャー）
NEXT10（アルファベット順）
Another Year（監督：マイク・リー）
The Fighter（監督：デヴィッド・O・ラッセル）
ヒア アフター（監督：クリント・イーストウッド）
インセプション（監督：クリストファー・ノーラン）
The King’s Speech（監督：トム・フーパー）
シャッター アイランド（監督：マーティン・スコセッシ）
ザ・タウン（監督：ベン・アフレック）
トイ・ストーリー3（監督：リー・アンクリッチ）
トゥルー・グリット（監督：ジョエル＆イーサン・コーエン）
Winter’s Bone（監督：デブラ・グラニク）
■ 監督賞
★デヴィッド・フィンチャー（ソーシャル・ネットワーク）
■ 主演男優賞
★ジェシー・アイゼンバーグ（ソーシャル・ネットワーク）
■ 主演女優賞
★レスリー・マンヴィル（Another Year）
■ 助演男優賞
★クリスチャン・ベール（The Fighter）
■ 助演女優賞
★ジャッキー・ウィーヴァー（Animal Kingdom）
■ 新人監督賞
★ティム・ヘザリントン、セバスチャン・ユンガー（レストレポ アフガニスタンで戦う兵士たちの記録）
■ ブレイクスルー演技賞
★ジェニファー・ローレンス（Winter’s Bone）
■ アンサンブル演技賞
★ザ・タウン
■ 脚本賞
★クリス・スパーリング（［リミット］）
■ 脚色賞
★アーロン・ソーキン（ソーシャル・ネットワーク）
■ 美術賞
★シャッター アイランド
■ アニメーション映画賞
★トイ・ストーリー3
■ 外国語映画賞
★Of Gods and Men（フランス）
NEXT5（アルファベット順）
I Am Love（イタリア）
Incendies（カナダ）
Life, Above All（南アフリカ）
ソウル・キッチン（ドイツ）
White Material（フランス／カメルーン）
■ ドキュメンタリー映画賞
★Waiting for ‘Superman’
NEXT5（アルファベット順）
A Film Unfinished
Inside Job
Joan Rivers: A Piece of Work
レストレポ アフガニスタンで戦う兵士たちの記録
The Tillman Story
■ インディペンデント映画トップ10（アルファベット順）
Animal Kingdom（デヴィッド・ミコッド監督）
［リミット］（ロドリゴ・コルテス監督）
Fish Tank（アンドレア・アーノルド監督）
The Ghost Writer（ロマン・ポランスキー監督）
Greenberg（ノア・バームバック監督）
Let Me In（マット・リーヴス監督）
Monsters（ギャレス・エドワーズ監督）
Please Give（ニコール・ホロフセナー監督）
Somewhere（ソフィア・コッポラ監督）
Youth in Revolt（ミゲル・アテタ監督）
■ 特別映画製作業績賞
★ソフィア・コッポラ（Somewhere）
■ 表現の自由賞
★Conviction
★Fair Game
★Howl
■ スポットライト賞
★シルヴァン・ショメ、ジャック・タチ（イリュージョニスト）
