[2010 Precursors] 最重要!ブロードキャスト批評家賞候補発表!
アカデミー賞との直結度という意味では他の映画賞と比較にならないほどの信頼度を誇るのがブロードキャスト映画批評家協会賞だ。過去10年、作品賞受賞作がアカデミー賞と一致しなかったのは2回だけ(05年「ブロークバック・マウンテン」と04年「サイドウェイ」)、毎年10本のノミネート作品が選ばれるが、ほぼ例外なくその中から5本のアカデミー賞候補作が生まれており、昨年も10本中8本がアカデミー賞候補に挙がっている。したがって、ここで作品賞候補に選ばれた10本は間違いなく現時点で最もアカデミー賞作品賞ノミネートに近い作品であると断言できる。
最多ノミネートは何と「ブラック・スワン」の12部門。「英国王のスピーチ」と「トゥルー・グリット」が11部門でこれに続き、前哨戦を快走している「ソーシャル・ネットワーク」は9部門で候補に挙がっている。この結果を見ると、作品賞候補で当落線上と見られていた「ブラック・スワン」はノミネートほぼ間違いなしと見てよさそうで、それどころか本番でも大量ノミネートの可能性まで出てきた。今アメリカで最も劇場を賑わせているのがこの作品で、現地ではすでに社会現象と化しているとの報告もある。意外な伏兵となりそうだ。
演技賞部門でも波乱あり。主演男優賞部門は順当に上位6人の名前が並び、本番ではここで落ちたレオナルド・ディカプリオ(インセプション)を含む7人で5つの椅子を奪い合うことになりそうだ。
主演女優賞部門ではノオミ・ラパス(ミレニアム)がサプライズ候補。有力視されているレスリー・マンヴィル(Another Year)、グレタ・ガーウィッグ(Greenburg)、アン・ハサウェイ(Love and Other Drugs)、キャリー・マリガン(わたしを離さないで)らを破っての堂々のノミネートだ。
助演男優賞部門ではジェレミー・レナー(ザ・タウン)がノミネート。BUZZは決して高くなかったが、ここでの候補で一気に同部門のフロントランナーに躍り出た感。今旬の俳優で、アカデミー賞候補の可能性も十分だ。
助演女優賞部門では、ヘイリー・ステインフェルド(トゥルー・グリット)、ミラ・クニス(ブラック・スワン)のフレッシュな顔ぶれがノミネート。アカデミー賞の同部門は子役に弱い傾向にあり、前者の候補確率は低くない。「ブラック・スワン」からは、バーバラ・ハーシー、ウィノナ・ライダーの候補も予想されていたが、主人公のライバルを演じたクニスが一歩抜けだした。
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