[第83回アカデミー賞ノミネート予想] 助演男優賞
重要前哨戦の3つ、SAG(俳優組合賞)、BFCA(ブロードキャスト批評家協会賞)、GG(ゴールデン・グローブ賞)全てにノミネートされているクリスチャン・ベール(ザ・ファイター)、ジェレミー・レナー(ザ・タウン)、ジェフリー・ラッシュ(英国王のスピーチ)の3人はほぼノミネート圏内と考えてよい。残る2つの席は、10人以上のコンテンダーで奪い合う熾烈なバトルになりそうだ。
最も可能性が高いのはSAGで候補に挙がっているジョン・ホークス(Winter’s Bone)とマーク・ラファロ(キッズ・オールライト)だが、この2人がそのまま候補入りすると、「ソーシャル・ネットワーク」組が全滅となる。今年の大本命がこの部門で候補ナシは考えにくい。ただ、この大本命映画には3人の有力候補(アンドリュー・ガーフィールド、アーミー・ハマー、ジャスティン・ティンバーレイク)がおり、票割れの危険は否めない。実績上位はガーフィールドだが、ここへきてアーミー・ハマーの追い上げが顕著との見方もある。事実、ハマーは御大イーストウッドにその才能を認められ、彼の次回作「J.Edgar」に重要な役で出演が決まった。このニュースもハマーのノミネートを後押ししそうだ。
他、不気味なのは「ウォール・ストリート」のゴードン・ゲッコーことマイケル・ダグラス。咽頭ガンを克服し、劇中のゲッコー同様、高らかにカムバック宣言を行った。同じ役で主演・助演と2度候補に挙がった例は記憶にないが、映画史に残るカリスマ・キャラクターなら可能性は低くない。
BoxOfficeで快進撃を続ける「トゥルー・グリット」からはマット・デイモンが名乗り。イーストウッド新作「ヒア アフター」にも出演しており、インパクトは大きい。ただ、昨年「インビクタス/負けざる者たち」でノミネートされたばかりなのを考えると、少し割引が必要かもしれない。
BFCAで候補入りのサム・ロックウェルも前哨戦実績は上位。もともと演技力には定評があるだけに、作品の不評を跳ね返しての逆転候補があっても不思議はない。
先日若くしてこの世を去ったピート・ポスルスウェイト(ザ・タウン)にも票が投じられる可能性はある。出番は少ないながら、作品の陰の部分をより一層濃いものにする怪演で観客を震え上がらせた。その存在感はさすがの一言で、ジェレミー・レナーとのダブルノミネートもあるかもしれない。
管理人予想
クリスチャン・ベール(The Fighter)
アンドリュー・ガーフィールド(ソーシャル・ネットワーク)
アーミー・ハマー(ソーシャル・ネットワーク)
ジェレミー・レナー(ザ・タウン)
ジェフリー・ラッシュ(英国王のスピーチ)
他有力コンテンダー
マーク・ラファロ(キッズ・オールライト)
ジョン・ホークス(Winter’s Bone)
マット・デイモン(トゥルー・グリット)
マイケル・ダグラス(ウォール・ストリート)
ピート・ポスルスウェイト(ザ・タウン)
ビル・マーレイ(Get Low)
サム・ロックウェル(Conviction)
ジョシュ・ブローリン(トゥルー・グリット)
ダスティン・ホフマン(Barney’s Version)
ジャスティン・ティンバーレイク(ソーシャル・ネットワーク)