[第83回アカデミー賞ノミネート予想] 助演女優賞
今年の助演女優部門は誰一人としてノミネート当確といえるコンテンダーがいない異常事態。
前哨戦実績でリードしたのはメリッサ・レオ(ザ・ファイター)だが、先に発表された英国アカデミー賞ノミネーションでは5人の候補にすら入らない波乱。偶発的な事故と見るのが妥当だろうが、100%ノミネート当確とは言い切れない。
実績2番手のヘイリー・ステインフェルド(トゥルー・グリット)にしても、前哨戦終盤戦になって主演部門での候補・受賞が目立ち、本番でも主演部門に票が投じられる可能性がある。オーストラリア映画「Animal Kingdom」で注目されたジャッキー・ウィーヴァーは、知名度の低さととハリウッド・コミュニティの中でのパワー不足で俳優組合賞からオミットされた。
ヘレナ・ボナム=カーター(英国王のスピーチ)はノミネート実績こそ豊富だが、受賞したのは英国インディペンデント映画賞のみとやや頼りない。
というわけで、どの有力候補もノミネート率は高いが、本番で無視される可能性は少なからずある。逆に言えば、新興勢力が割ってはいる隙が多くあるということで、前哨戦実績で劣るコンテンダーにもチャンスがありそう。
例えば主演女優部門でプッシュされてきたレスリー・マンヴィル(Another Year)。英国アカデミー賞では助演部門でノミネートされており、カテゴリーが変わればノミネートの確率はハネあがる。作品パワーが強いルーニー・マーラ(ソーシャル・ネットワーク)にも僅かながらチャンスはあるだろう。出番は少ないが、監督のデヴィッド・フィンチャーが次回作に起用しているように、将来性は抜群。助演女優部門は新人に優しい傾向にあり、マーラのサプライズ候補があってもおかしくない。
ただ、将来性と前哨戦実績込みで、ミラ・クニス(ブラック・スワン)のほうがノミネート確率は高い。同作のバーバラ・ハーシーとの票割れが気になるところだが、物語のキーパーソンという役柄の強みがある。前哨戦前半戦は出遅れたが、実は俳優組合賞、ゴールデン・グローブ賞、ブロードキャスト批評家賞の重要3賞全てで候補入りしており、ノミネートの確率は高い。
他、将来性という点ではクロエ・モレッツ(キック・アス、Let Me In)も忘れてはいけない。対象作2本はどちらもBoxOfficeではパッとしなかったが、批評家人気は高かった。役柄のインパクトでは他に負けていない。
管理人予想
メリッサ・レオ(ザ・ファイター)
エイミー・アダムス(ザ・ファイター)
ヘレナ・ボナム=カーター(英国王のスピーチ)
ヘイリー・ステインフェルド(トゥルー・グリット)
ミラ・クニス(ブラック・スワン)
他有力コンテンダー
ジャッキー・ウィーヴァー(Animal Kingdom)
バーバラ・ハーシー(ブラック・スワン)
レスリー・マンヴィル(Another Year)
ルーニー・マーラ(ソーシャル・ネットワーク)
クロエ・モレッツ(キック・アス)
シシー・スペイセク(Get Low)
ダイアン・ウィースト(Rabbit Hole)
マリオン・コティヤール(インセプション)
クロエ・モレッツ(Let Me In)
ミランダ・リチャードソン(Made in Dagenham)
レベッカ・ホール(ザ・タウン)
ロザムンド・パイク(Barney’s Version)
アンヌ=マリー・ダフ(ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ)
ヴァネッサ・レッドグレーヴ(Letters to Juliet)
ジュリエット・ルイス(Conviction)
グレタ・ガーウィグ(Greenberg)
ブレイク・ライヴリー(ザ・タウン)
アカデミー賞主要部門ノミネーション予想コンテスト受付はこちら