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[第83回アカデミー賞ノミネート予想] 監督賞

アカデミー賞 記事:2011.01.24

前哨戦はほぼデヴィッド・フィンチャーの独り舞台。ノミネート5枠も6~7人のコンテンダーがほぼ全てを独占する結果となっている。重要3賞のすべてで候補に挙がっているのは、デヴィッド・フィンチャー(ソーシャル・ネットワーク)、クリストファー・ノーラン(インセプション)、ダーレン・アロノフスキー(ブラック・スワン)、トム・フーパー(英国王のスピーチ)の4人。この4人はほぼノミネート当確と見ていいだろう。問題は残る1つの席に誰が滑り込むのか。

前哨戦前半戦をリードしたのは「127 Hours」のダニー・ボイルだが、監督組合賞(DGA)、ゴールデン・グローブ賞(GG賞)の候補から漏れた。大ヒットした「トゥルー・グリット」のジョエル&イーサン・コーエン兄弟も同じで、ブロードキャスト批評家賞(BFCA)候補のみに留まっている。


逆にDGAとGG賞で候補に挙がったのが「ザ・ファイター」のデヴィッド・O・ラッセルだ。前哨戦前半戦ではほとんど名前が挙がらなかったが、映画の拡大公開の後はにわかに注目されるようになった。「スリー・キングス」で名を成した後、一風変わったコメディ「ハッカビーズ」が不評だったが、6年ぶりとなる新作で返り咲いた。「スリー・キングズ」撮影時、エキストラに対する横柄な態度にジョージ・クルーニーが激怒し、激しい対立を招いたというエピソードもあるように、ハリウッド・コミュニティ内での人気は微妙なところ。ただ、そこのところは顔の広いマーク・ウォルバーグがフォローしてくれるはずで、作品の強さと勢いがそのまま票に現れれば、最後の切符はラッセルのものだろう。

女性監督2人の活躍にも期待。前哨戦前半戦は破竹の勢いだった「Winter’s Bone」のデヴラ・グラニクと、ゴールデン・グローブ賞作品賞を受賞した「キッズ・オールライト」のリサ・チョロデンコも立派な有力候補。昨年、「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグローが史上初めて女性として監督賞を受賞した勢いを駆って、最後の枠をつかみ取りたい。

その他、一発があるとすればベン・アフレック(ザ・タウン)か。カムバック劇が大好きなアカデミーが票を投じるには格好の存在。その演出力の素晴らしさはノミネートにふさわしく、主演俳優としても味のあるところを見せ、完全復活したアフレックは今や好感度も高い。先日若くして亡くなったピート・ポスルスウェイト追悼票もここに流れ込むだろう。最大のサプライズはここにあるかも…?

管理人の予想
デヴィッド・フィンチャー(ソーシャル・ネットワーク)
クリストファー・ノーラン(インセプション)
ダーレン・アロノフスキー(ブラック・スワン)
トム・フーパー(英国王のスピーチ)
デヴィッド・O・ラッセル(ザ・ファイター)

その他の有力コンテンダー
ダニー・ボイル(127 Hours)
ジョエル&イーサン・コーエン(トゥルー・グリット)
ベン・アフレック(ザ・タウン)
リサ・チョロデンコ(キッズ・オールライト)
デブラ・グラニク(Winter’s Bone)
マイク・リー(Another Year)
デレク・シアンフランス(ブルーバレンタイン)
ソフィア・コッポラ(SOMEWHERE)
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(Biutiful ビューティフル)
ジョン・キャメロン・ミッチェル(Rabbit Hole)
ロマン・ポランスキー(The Ghost Writer)
マーティン・スコセッシ(シャッター アイランド)
リー・アンクリッチ(トイ・ストーリー3)


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