[受賞予想] 作曲賞-前哨戦リードの「ソーシャル~」は受賞できない?
まず、候補作品の中で個人的に一番好きなのはA・R・ラフマーンが作曲した「127時間」。主人公の焦燥感や痛み、五感を音で表したスリリングなスコアは出色。オスカーを受賞した前作「スラムドッグ$ミリオネア」からさらに表現の幅が広がっている印象だ。ただし、ラフマーンはまだ受賞したばかりで、対象作品もそれほど有力視されていないので、今回は見送りが妥当。
前哨戦をリードしたのはトレント・レズナー、アティカス・ロス(ソーシャル・ネットワーク)だが、異色の経歴を持つ候補者に素直に票が集まるとは考えにくく、受賞したら快挙くらいに思っておくべきだ。受賞確率は20%程度と見る。
本命視すべきはアレクサンドル・デスプラ(英国王のスピーチ)。対象作品が強力なのに加え、デスプラ自身、昨年は対象作の他に「ゴースト・ライター」、「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part1」と質の高いスコアを連発。複数でのノミネートも期待されていた。近年最も引っ張りだこの売れっ子作曲家だが、実はまだオスカー像を手にしていないこともあり、順番的にも彼が受賞しておかしくない。
大穴候補はジョン・パウエル(ヒックとドラゴン)。先日発表された国際映画音楽批評家協会賞で年間最優秀スコア賞を受賞(同賞でデスプラは「英国王のスピーチ」でドラマ映画スコア賞、「ゴースト・ライター」でアクション・アドベンチャー・スリラー映画スコア賞を受賞)。この部門はアニメ映画が強い傾向にあり、作品のファンからの得票もありそうで、一発逆転の可能性は低くない。
↓で各作品のスコアを聴けます。
http://bit.ly/hH8Z8R
管理人の予想
◎アレクサンドル・デスプラ(英国王のスピーチ)
○ジョン・パウエル(ヒックとドラゴン)
▲トレント・レズナー、アティカス・ロス(ソーシャル・ネットワーク)