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[ノミネーション予想] 監督賞

アカデミー賞 記事:2012.01.23

作品賞部門でもTOP3に入っているミシェル・アザナヴィシウス(アーティスト)アレクサンダー・ペイン(ファミリー・ツリー)マーティン・スコセッシ(ヒューゴの不思議な発明)の3人は、重要3賞すべてにノミネートされており、オスカー候補は安泰。残る2枠をめぐる争いとなる。

筆頭はDGAとGGの2賞でノミネートされているウディ・アレン(ミッドナイト・イン・パリ)。対象作は批評家から久々の快作と誉めそやされただけでなく、ボックスオフィスでキャリア最高の収益をあげた。作品賞部門でもノミネートが確実視されており、アレンのネームバリューからも候補の可能性は高い。

DGAノミニー最後の1人はデヴィッド・フィンチャー(ドラゴン・タトゥーの女)だが、そのままオスカー候補となる可能性は決して高くない。DGAとオスカーの直結度は高いが、ここ10年の実績を見ると5人すべてが一致した例は2回だけと少ない。ただし、フィンチャーは昨年「ソーシャル・ネットワーク」で受賞確実と言われながら落選した経緯があり、同業者からの同情票が期待できる。今年はDGAと5人すべて一致ということもありうる。

票が読めないのはテレンス・マリック(ツリー・オブ・ライフ)だ。カンヌで受賞した難解な叙事詩は、重要3賞ではあまり評価されていない。マリック自身も重要3賞からは完全に閉め出されており、前哨戦実績では他コンテンダーに完全に遅れをとっている。それでも同業者からのリスペクト厚いマリックだけに、大逆転での候補入りは十分に可能性がある。

GG賞ノミニーのジョージ・クルーニー(スーパー・チューズデー 正義を売った日)も有力コンテンダーの一角だが、主演男優賞部門でも有力視されており、こちらは見送られる公算が高い。「シリアナ」で助演男優賞を受賞した05年には、「グッドナイト&グッドラック」で監督賞にダブルノミネートされているが、その再現は難しいのでは。

ほか、ニコラス・ウィンディング・レフン(ドライヴ)スティーヴン・スピルバーグ(戦火の馬)も有力。前者はまったく無名の存在だが、独自のスタイルが批評家の賞賛を浴びている。前哨戦序盤では快走を見せたものの、後半戦から失速。重要3賞でもBFCA候補のみにとどまった。スピルバーグはさすがの存在感も、こちらも重要3賞ではBFCA候補のみ。近年のスピルバーグ映画と比較しても突出した評価を受けているわけではなく、05年の「ミュンヘン」以来となる7度目の候補は難しいと見る。

ウルトラCは外国語映画の監督のエントリーだ。この部門では3年に1度くらいの頻度で突発的に発生する事象で、この10年でも02年のペドロ・アルモドヴァル(トーク・トゥ・ハー)、03年のフェルナンド・メイレレス(シティ・オブ・ゴッド)、07年のジュリアン・シュナーベル(潜水服は蝶の夢を見る)と3度例がある。順番的にはそろそろ外国語映画監督の抜擢があってもおかしくない頃だ。もし、今年がその順番にあたるとしたら、最有力候補は外国語映画賞部門で大本命視されているイラン映画「別離」のアスガー・ファルハディだろう。今年もっとも高く評価されている作品の1本で、主要部門でのノミネートも十分にあると噂されている。ただし、今年はすでにフランス映画の「アーティスト」が主要部門ノミネート確実なので、イラン映画にまで票が行き届くことはないかもしれない。

ノミネーション予想
ウディ・アレン(ミッドナイト・イン・パリ)
ミシェル・アザナヴィシウス(アーティスト)
テレンス・マリック(ツリー・オブ・ライフ)
アレクサンダー・ペイン(ファミリー・ツリー)
マーティン・スコセッシ(ヒューゴの不思議な発明)


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