ナショナル・ボード・オブ・レビューは新鋭J・C・チャンダー監督「A Most Violent Year」に凱歌
権威あるナショナル・ボード・オブ・レビューを制したのは、新鋭J・C・チャンダー監督「A Most Violent Year」。アカデミー賞脚本賞にノミネートされた「マージン・コール」で華々しく長編映画デビューし、2作目の「オール・イズ・ロスト 最後の手紙」でも名優ロバート・レッドフォードに台詞をほとんどしゃべらせないという大胆な演出で高い評価を浴びたJ・C・チャンダー監督が、3作目となる本作でも批評家の絶賛を浴びている。
監督賞はクリント・イーストウッドが受賞。今年は「ジャージー・ボーイズ」もあり、相変わらず水準の高い仕事ぶりを見せ付けている。最強の狙撃手と謳われた米兵の実話を描く「アメリカン・スナイパー」で今年のアカデミー賞戦線でも有力視される存在になるだろう。
演技賞部門は「A Most Violent Year」と「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」が分け合う形に。主演女優賞は下馬評の高かったジュリアン・ムーア(Still Alice)が今年の賞レース初受賞を果たしている。今年はジュリアン・ムーア独走となることが予想されており、悲願のオスカー像を手にする可能性は高い。
■ 作品賞
★A Most Violent Year(監督:J・C・チャンダー)
Next 10(アルファベット順)
アメリカン・スナイパー(監督:クリント・イーストウッド)
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ)
6才のボクが、大人になるまで。(監督:リチャード・リンクレイター)
フューリー(監督:デヴィッド・エアー)
ゴーン・ガール(監督:デヴィッド・フィンチャー)
The Imitation Game(監督:モルテン・ティルドゥム)
Inherent Vice(監督:ポール・トーマス・アンダーソン)
LEGOムービー(監督:クリストファー・ミラー&フィル・ロード)
Nightcrawler(監督:ダン・ギルロイ)
Unbroken(監督:アンジェリーナ・ジョリー)
■ 監督賞
★クリント・イーストウッド(アメリカン・スナイパー)
■ 主演男優賞
★オスカー・アイザック(A Most Violent Year)
★マイケル・キートン(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
■ 主演女優賞
★ジュリアン・ムーア(Still Alice)
■ 助演男優賞
★エドワード・ノートン(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
■ 助演女優賞
★ジェシカ・チャステイン(A Most Violent Year)
■ アンサンブル演技賞
★フューリー
■ ブレイクスルー演技賞
★ジャック・オコンネル(Starred Up、Unbroken)
■ 新人監督賞
★ジリアン・ロベスピエール(Obvious Child)
■ 脚本賞
★クリストファー・ミラー&フィル・ロード(LEGOムービー)
■ 脚色賞
★ポール・トーマス・アンダーソン(Inherent Vice)
■ アニメーション映画賞
★ヒックとドラゴン2
■ 外国語映画賞
★Wild Tales(アルゼンチン)
Next 5(アルファベット順)
ツーリスト(スウェーデン)
Gett: The Trial of Viviane Amsalem(イスラエル)
Leviathan(ロシア)
Two Days, One Night(ベルギー)
We Are the Best!(スウェーデン)
■ インディペンデント映画TOP10(アルファベット順)
ブルー・リベンジ(監督:ジェレミー・ソルニエ)
Locke(監督:スティーヴン・ナイト)
誰よりも狙われた男(監督:アントン・コービン)
Mr. Turner(監督:マイク・リー)
Obvious Child(監督:ジリアン・ロベスピエール)
The Skeleton Twins(監督:クレイグ・ジョンソン)
スノーピアサー(監督:ポン・ジュノ)
Stand Clear of the Closing Doors(監督:サム・フライシュナー)
Starred Up(監督:デヴィッド・マッケンジ-)
Still Alice(監督:リチャード・グラツァー、ウォッシュ・ウエストモアランド)
■ ドキュメンタリー映画賞
★Life Itself
Next 5(アルファベット順)
Art and Craft
ホドロフスキーのDUNE
Keep on Keepin’ On
The Kill Team
Last Days in Vietnam
■ スポットライト賞
★クリス・ロック(Top Five)
■ 表現の自由賞
★Rosewater
★Selma
■ ウィリアム・K・エヴァーソン映画史賞
★スコット・アイマン