第72回ゴールデン・グローブ賞ノミネーション発表!「バードマン」が最多7部門で他をリード!
アカデミー賞の前におこなわれる映画の祭典、ゴールデン・グローブ賞のノミネーションが発表。
コメディ/ミュージカル部門でエントリーした「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」が作品賞、監督賞ほか最多7部門でノミネートされた。演技賞にも3人の候補者を送り込んでおり、そのいずれもオスカー候補をほぼ確実視されている。本番でも最有力の一作ということになりそうだ。
続いてドラマ部門の「6才のボクが、大人になるまで。」と「The Imitation Game」が5部門で続く。監督賞にノミネートされている前者が優位で、本番は「バードマン~」との一騎打ちの様相を呈してきた。後者もアカデミー賞との直結度高いトロント国際映画祭観客賞受賞の実績をもって本番に殴り込みをかける。
サプライズはクリント・イーストウッド監督「アメリカン・スナイパー」、アンジェリーナ・ジョリー監督第2作「Unbroken」の完全シャットアウト。どちらも賞レース序盤戦では着実に実績を積み重ねていたが、外国人記者クラブには思いもよらぬ冷遇を受けることとなった。
代わりに躍進を遂げたのは4部門でノミネートされた「Selma」。マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の1965年の公民権運動を描いたドラマだ。女流監督エヴァ・デュヴルネが見事監督賞ノミネートを果たし、キング牧師を演じたデヴィッド・オイェロウォも主演男優賞候補を勝ち取った。
また、「カポーティ」「マネーボール」の新鋭ベネット・ミラーの長編第3弾「フォックスキャッチャー」も3部門でノミネート。実際に起きたオリンピック金メダリスト射殺事件を題材にしたドラマで、コメディー俳優スティーヴ・カレルの変身ぶりが話題を呼んでいる。カンヌ国際映画祭では監督賞を受賞しており、アカデミー賞でも存在感を発揮しそうだ。
他、「ゴーン・ガール」の健闘にも注目したい。残念ながら作品賞からは漏れたが、監督賞、主演女優賞、脚本賞、作曲賞の4部門でノミネートされた。デヴィッド・フィンチャー作品史上もっともヒットしている良質スリラーがアカデミー賞でも旋風を巻き起こす可能性は低くない。
■ 作品賞(ドラマ部門)
6才のボクが、大人になるまで。
フォックスキャッチャー
The Imitation Game
Selma
博士と彼女のセオリー
■ 作品賞(コメディ/ミュージカル部門)
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
グランド・ブダペスト・ホテル
イントゥ・ザ・ウッズ
Pride
St. Vincent
■ 監督賞
ウェス・アンダーソン(グランド・ブダペスト・ホテル)
エヴァ・デュヴルネ(Selma)
デヴィッド・フィンチャー(ゴーン・ガール)
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
リチャード・リンクレイター(6才のボクが、大人になるまで。)
■ 主演男優賞(ドラマ部門)
スティーヴ・カレル(フォックスキャッチャー)
ベネディクト・カンバーバッチ(The Imitation Game)
ジェイク・ギレンホール(Nightcrawler)
デヴィッド・オイェロウォ(Selma)
エディ・レッドメイン(博士と彼女のセオリー)
■ 主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)
レイフ・ファインズ(グランド・ブダペスト・ホテル)
マイケル・キートン(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
ビル・マーレイ(St. Vincent)
ホアキン・フェニックス(Inherent Vice)
クリストフ・ヴァルツ(ビッグ・アイズ)
■ 主演女優賞(ドラマ部門)
ジェニファー・アニストン(Cake)
フェリシティ・ジョーンズ(博士と彼女のセオリー)
ジュリアン・ムーア(Still Alice)
ロザムンド・パイク(ゴーン・ガール)
リース・ウィザースプーン(Wild)
■ 主演女優賞(コメディ/ミュージカル部門)
エイミー・アダムス(ビッグ・アイズ)
エミリー・ブラント(イントゥ・ザ・ウッズ)
ヘレン・ミレン(マダム・マロリーと魔法のスパイス)
ジュリアン・ムーア(マップ・トゥ・ザ・スターズ)
クヮヴェンジャネ・ウォレス(ANNIE アニー)
■ 助演男優賞
ロバート・デュヴァル(ジャッジ 裁かれる判事)
イーサン・ホーク(6才のボクが、大人になるまで。)
エドワード・ノートン(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
マーク・ラファロ(フォックスキャッチャー)
J・K・シモンズ(Whiplash)
■ 助演女優賞
パトリシア・アークェット(6才のボクが、大人になるまで。)
ジェシカ・チャステイン(A Most Violent Year)
キーラ・ナイトレイ(The Imitation Game)
エマ・ストーン(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
メリル・ストリープ(イントゥ・ザ・ウッズ)
■ 脚本賞
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
リチャード・リンクレイター(6才のボクが、大人になるまで。)
ギリアン・フリン(ゴーン・ガール)
ウェス・アンダーソン(グランド・ブダペスト・ホテル)
グラハム・ムーア(The Imitation Game)
■ 作曲賞
アントニオ・サンチェス(バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡))
トレント・レズナー、アティカス・ロス(ゴーン・ガール)
アレクサンドル・デスプラ(The Imitation Game)
ハンス・ジマー(インターステラー)
ヨハン・ヨハンソン(博士と彼女のセオリー)
■ 主題歌賞
“Big Eyes”(ビッグ・アイズ)
“Glory”(Selma)
“Mercy Is”(ノア 約束の舟)
“Opportunity”(ANNIE アニー)
“Yellow Flicker Beat”(The Hunger Games: Mockingjay – Part 1)
■ アニメーション映画賞
ベイマックス
The Book of Life
The Boxtrolls
ヒックとドラゴン2
LEGO ムービー
■ 外国語映画賞
ツーリスト(スウェーデン)
Gett: The Trial of Viviane Amsalem(イスラエル)
イーダ(ポーランド)
Leviathan(ロシア)
Tangerines(エストニア)