【第87回アカデミー賞有力作】「グランド・ブダペスト・ホテル」
前作「ムーンライズ・キングダム」も好評だったウェス・アンダーソン監督だが、本作こそがキャリアベストという高評価が支配的だ。これまでそのスタイルばかりが注目されてきたアンダーソン作品だが、本作は前哨戦で脚本賞を多く受賞しているように、明らかにこれまでとは違う軸で評価されている。まさに“一皮むけた”という具合で、市場でも自身ベストとなる興行収入をあげている。
配給のFOXサーチライトはアカデミー賞キャンペーンに長けているが、同じコメディージャンルでのライバルとなる「バードマン~」も同配給というのは割引き材料だろう。配給のイチオシは「バードマン~」で、本作はその陰に隠れるかたちでの露出となるのは避けられない。
前作「ムーンライズ・キングダム」も作品賞候補を有力視されながら落選しており、アンダーソン作品のアカデミー賞との相性が気になるところだが、一皮むけたという評価の本作がノミネートを勝ち取る可能性は格段にアップしていると言っていいだろう。
プラス要素/マイナス要素
+ウェス・アンダーソンの代表作という評価
+ボックスオフィスでのスマッシュヒット
+前哨戦で脚本賞部門を中心に実績多数
-FOXサーチライトのイチオシは「バードマン」
-軽いコメディーというイメージ
北米興収
$59,076,019
Metacriticスコア
88点(100点満点)
ロッテントマト
92%
前哨戦実績(◎受賞/○候補)
◎サウスイースタン映画批評家協会賞
◎オンライン映画批評家協会賞
○ゴッサム賞
○サテライト賞
○組合賞
○ブロードキャスト映画批評家協会賞
○ゴールデン・グローブ賞
○ロサンゼルス映画批評家協会賞
○シカゴ映画批評家協会賞
○ラスベガス映画批評家協会賞
○サンディエゴ映画批評家協会賞
○フェニックス映画批評家協会賞
○フロリダ映画批評家協会賞
○ダブリン映画批評家協会賞
○オースティン映画批評家協会賞
○セントルイス映画批評家協会賞
○トロント映画批評家協会賞
○ロンドン映画批評家協会賞
○インディワイアー映画批評家協会賞
○デトロイト映画批評家協会賞
○サンディエゴ映画批評家協会賞
○インディアナ映画批評家協会賞
○ヒューストン映画批評家協会賞
○セントラルオハイオ映画批評家協会賞
◎ノミネート確率 : 70%
※データはすべて1/7現在の集計