【第87回アカデミー賞有力作】「インターステラー」
常に高いハードルを課せられるクリストファー・ノーラン監督作だが、壮大な設定で大風呂敷を広げた今回のSF超大作もみごと映画ファンの期待に応えてみせた。ボックスオフィスでの大ヒットに加え、批評家からも高く評価され、ノーランの手腕をあらためて証明する結果となった。
ただし、前々作となる「インセプション」との比較では興行・評価ともに下回っているのも事実で、そのあたりが前哨戦での苦戦につながっていることは明らかだ。ノーランのベスト作品に推す声も聞かれるものの、一般的な評価としては「ダークナイト」「インセプション」「メメント」ら過去作ほどの熱狂は見られない。
また、ノーラン自身があまりアカデミー会員に好かれていないフシがあるのもマイナス材料。監督賞候補を確実視された「ダークナイト」「インセプション」でともにまさかの落選を喫しており、相当数のアンチがいることが想像できる。ボックスオフィスでも毎度の大成功を収めているだけに、アカデミー賞までやることはない、というのが会員たちの本音か。
プラス要素/マイナス要素
+ボックスオフィスで期待通りの大ヒット
+ノッてる男マシュー・マコノヒー主演
+「ゼロ・グラビティ」から続く実録路線SF熱
-クリストファー・ノーランはアカデミーに嫌われている
-「インセプション」対比で歓迎ムードはやや落ち
北米興収
$182,802,094
Metacriticスコア
74点(100点満点)
ロッテントマト
72%
前哨戦実績(◎受賞/○候補)
なし
△ノミネート確率 : 20%
※データはすべて1/7現在の集計