【第87回アカデミー賞有力作】「A Most Violent Year」
統計上、ニューヨーク史上もっとも暴力的であったとされる1981年冬を舞台に、ある移民一家の波乱に満ちた人生が描かれる。
長編映画デビュー作「マージン・コール」でいきなりアカデミー賞脚本賞にノミネートされ、華々しいデビューを飾ったJ・C・チャンダー監督の3作目。2作目となる前作「オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙」ではいきなり大御所ロバート・レッドフォードを主演に迎え、劇中ほぼ台詞なしの演技でレジェンド・アクターから新たな魅力を引き出した。監督としても大先輩のレッドフォードとの仕事で得たものは大きいはずで、3作目となる本作に活かされているに違いない。
前哨戦の幕開けを告げるナショナル・ボード・オブ・レビューでいきなり作品賞を受賞してさい先のいいスタートを切ると、その後も各地の批評家賞で存在を誇示。主演のオスカー・アイザック、ジェシカ・チャステインの演技賞を中心に実績を残した。特にジェシカ・チャステインはアカデミー会員のお気に入りで、2012年、13年と立て続けにノミネート。本作で3度目のノミネートも堅いと評判だ。
プラス要素/マイナス要素
+期待の才人J・C・チャンダー監督
+会員お気に入りのジェシカ・チャステイン出演
+ナショナル・ボード・オブ・レビュー受賞
-オスカー実績に乏しい配給
-ボックスオフィスで目立った実績なし
北米興収
$286,046
Metacriticスコア
80点(100点満点)
ロッテントマト
90%
前哨戦実績(◎受賞/○候補)
◎ナショナル・ボード・オブ・レビュー
○フェニックス映画批評家協会賞
○ニューヨーク・オンライン映画批評家協会賞
○インディアナ映画批評家協会賞
○ヒューストン映画批評家協会賞
○ノースカロライナ映画批評家協会賞
○セントラルオハイオ映画批評家協会賞
△ノミネート確率 : 25%
※データはすべて1/7現在の集計