【第87回アカデミー賞有力作】「フューリー」
「イングロリアス・バスターズ」に続いてブラピがナチスを殺しまくる第二次世界大戦ムービーだが、作品の売りはハリウッド映画であまり例がない本格的な戦車アクション。宣伝もそのあたりがフォーカスされ、アカデミー賞というよりはボックスオフィスでの受けを狙っていたフシがうかがえる。その甲斐あってか、北米だけで8500万ドルの興収をあげるヒットを記録。市場では大いに支持された。
作品の評価もこの手の映画としては高く、ボックスオフィスでの実績を背にアカデミー賞戦線でも十分に戦える下地がある。また、アカデミー会員から意外なほど支持の厚いブラッド・ピット主演作である点もプラス。ブラピ主演作は過去に4本が作品賞にノミネート(「バベル」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」「イングロリアス・バスターズ」「マネーボール」)。製作・出演を兼ねた昨年の「それでも夜は明ける」は見事作品賞を受賞している。豊富な人脈を持つブラピが支持者の票を集められれば、大逆転での作品賞ノミネートも夢ではないだろう。
プラス要素/マイナス要素
+業界に人脈広いブラピ主演作
+スタジオの強力プッシュ
+会員受けがいい第二次世界大戦もの
+ボックスオフィスで堂々のヒット
-前哨戦実績は見劣る
北米興収
$85,509,098
Metacriticスコア
64点(100点満点)
ロッテントマト
78%
前哨戦実績(◎受賞/○候補)
ナショナル・ボード・オブ・レビュー
△ノミネート確率 : 15%
※データはすべて1/7現在の集計