【第87回アカデミー賞予想 長編アニメーション映画賞】 「かぐや姫の物語」でスタジオジブリ2度目の快挙なるか?
■ 長編アニメーション映画賞ノミネート作品
【解説】
大本命と目されていた「LEGOムービー」がまさかのノミネート落ちで大混戦の様相を示している長編アニメーション映画部門。注目はもちろん日本からエントリーの「かぐや姫の物語」受賞なるかだが、混戦ゆえ可能性は少なくない。
01年の部門開設後、全13回のうちピクサー作品が実に7回受賞しているが、幸いなことに今回ピクサー作品のエントリーはない。昨年、「アナと雪の女王」が受賞しているディズニーからは「ベイマックス」がエントリーしているが、「アナ雪」と比較されると厳しいだろう。となると、最大のライバルとなりそうなのは、最大の前哨戦となるアニー賞を制した「ヒックとドラゴン2」だ。
その前作「ヒックとドラゴン」は良作揃いのドリームワークス・アニメーションの中でも最高傑作との呼び声高く、ボックスオフィスでも大ヒット。2010年の長編アニメーション部門にノミネートされている。例年ならば受賞してもおかしくないクオリティだったが、その年はこれまたピクサー最高傑作との誉れ高い「トイ・ストーリー3」がいたため賞を逃した。続編となる「2」はボックスオフィス成績こそ期待にそぐわなかったものの、批評家からは高い評価を獲得。1作目の落選分も込みで得票する可能性が高い。
「かぐや姫の物語」はハリウッドでも認知度の高いスタジオジブリというブランド力、独特なタッチの画風などプラス材料は多く、一定の票は獲得できそうだ。ただし、宮崎駿作品ですら北米市場では苦戦を強いられる現状、作品自体の認知がライバル作品とは雲泥の差という事実はいかんともし難い。もし受賞なれば快挙だ。
【予想】
◎ヒックとドラゴン2
○かぐや姫の物語
▲ベイマックス