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【第87回アカデミー賞予想 脚色賞】 混戦を抜け出すのはいまだオスカー無冠の天才ポール・トーマス・アンダーソン?

アカデミー賞 記事:2015.02.19

■脚色賞ノミニーと過去のアカデミー賞実績

ジェイソン・ホール
(アメリカン・スナイパー)
AMERICAN SNIPER

⇒アカデミー賞実績
なし

ポール・トーマス・アンダーソン
(インヒアレント・ヴァイス)
inherent-vice

⇒アカデミー賞実績
08年「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(監督賞・脚色賞)
00年「マグノリア」
98年「ブギーナイツ」

グラハム・ムーア
(イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密)
o-THE-IMITATION-GAME-facebook

⇒アカデミー賞実績
なし

アンソニー・マッカーテン
(博士と彼女のセオリー)
theory of everything

⇒アカデミー賞実績
なし

デイミアン・チャゼル
(セッション)
WHIPLASH

⇒アカデミー賞実績
なし

【解説】
前哨戦で圧倒的な強さを見せていた「ゴーン・ガール」がまさかの落選を喫し、一転して混戦模様となった脚色賞部門。しかし、代わりに前哨戦では脚本賞部門で実績を残していた「セッション」がこちらの部門に回ってきた。どうやらベースとなった同監督による短編映画の脚色と判断されたようだ。

映画化されていない有望脚本を集めた“ブラックリスト”でその年の1位に選ばれ、かつてはレオナルド・ディカプリオ主演で企画が進んでいた「イミテーション・ゲーム」が順当なノミネート。一昨年の「アルゴ」や「ソーシャル・ネットワーク」「スラムドッグ$ミリオネア」「JUNO/ジュノ」などブラックリスト出身映画のアカデミー賞実績は枚挙にいとまがなく、「イミテーション・ゲーム」の成功も製作前から半ば約束されたようなものだった。本命不在の混戦とあらば、ブラックリストのブランド力がモノを言う可能性は高い。

ただし、前哨戦で「ゴーン・ガール」に次ぐ実績をおさめた「インヒアレント・ヴァイス」、ホーキング博士の数奇な人生を感動のラブストーリーにまとめたげた「博士と彼女のセオリー」も差はない。むしろ、世界三大映画祭すべてで監督賞を受賞しながら、いまだオスカー像には手が届いていないポール・トーマス・アンダーソンに票が集まる可能性は大いにある。

もっとも勢いがあるのは「アメリカン・スナイパー」だろう。ボックスオフィスで周囲の想像をはるかに超える大ヒットを記録。人気面では今年のアカデミー賞で比肩するものはなく、この映画を強く推す会員も数多くいるだろう。監督賞にノミネートされていないイーストウッドへのリスペクト票もこちらに回る公算が高い。

【予想】
◎インヒアレント・ヴァイス
○アメリカン・スナイパー
▲イミテーション・ゲーム


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